ぎんさん娘4姉妹 3分の会話に102回やりとりしAI研究者驚く

NEWSポストセブン / 2013年8月3日 7時0分

 双子の100才、きんさんぎんさんの4人の娘たちも今や平均年齢94才、母親譲りのご長寿だ。記者が、取材のため、1か月に1度、蟹江家を訪れるようになってちょうど2年。その過程で、昨年9月ごろから、長女・年子さんと三女・千多代さんの“御髪”に、明らかな変化が起きていることに目を見張るようになった。

 それまで銀髪だった2人の前髪に、薄黒い毛がまじるようになり、ここにきて、それが増えて黒々としてきたからだ。

長女・年子さん(99才):「風呂に入るたんびに鏡を見ると、確かに黒うなってきた。不思議だにゃあ」

三女・千多代さん(95才):「私も“あんた、髪を染めたの”って、人さまから言われることがある」

年子さん:「私は牛肉や豚肉、鶏のから揚げが大好きだで、それで元気がもりもり出ちゃって、黒くなってきたんかと思うただが…(笑い)」

五女・美根代さん(90才):「いや、姉さんたちの髪の毛が黒くなったんはね、食べ物じゃないと思う。やっぱり、4人が集まってべらべらおしゃべりして、頭を働かせるからと思う。しかも、最近はこうして人様の前でなぁ」

 脳の神経細胞は会話することによって活発になり、おしゃべりをすればするほど、高齢者の脳の血流量は増えるといわれている。

四女・百合子さん(92才):「そこへいくと、私の髪があんまり黒くならんのは、頭の使い方がまだまだ足りんということだがね」

美根代さん:「そうかもしれんにゃあ(笑い)」

 美根代さんが言うように、ほぼ毎日のように繰り返される、姉妹たちの“縁側談議”は、脳年齢を若返らせているといえるのだろうか。

 そこに着目したのが、人工知能(AI)についての研究を進めている千葉大学大学院(工学研究科)の大武美保子准教授だ。

 大武さんは現在、高齢者同士の会話を支援し、認知症予防に役立たせるためのロボットを開発中。4姉妹から、脳を活性化させる会話のヒントを得られないかと、今年1月から5回ほど4姉妹を訪ね、その“おしゃべり”をつぶさに検証してきた。

「まず驚いたのは、4姉妹のみなさんの会話がポンポンとキャッチボールのように、テンポよく弾むこと。ただのおしゃべりじゃないんですよ」

 大武さんは高齢者同士で会話をしてもらう際、参加者に共通する思い出の写真を見てもらいながら話をする“共想法”という方法を取り入れている。この方法で、4姉妹が東京旅行をしたときの写真を見てもらいながら、3分間、好き勝手に会話をしてもらった。

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