内需拡大の秘策「セカンドハウス制」に「空母製造」と評論家

NEWSポストセブン / 2013年8月22日 7時0分

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「国の借金1000兆円でも日本の体力はまだある」と岩本沙弓さん

 財務省が発表した6月末時点での「国の借金」(国債や短期借入金などの残高合計)は、ついに1000兆円を突破した。この額だけ見れば、日本は国の破綻もあり得るほど極めて深刻な財政危機の状態にあるのではないか――と誰でも思うはずだ。

 だが、「日本はまだ基礎体力があり、世界中の投資家から“安全な国”だと思われていますよ」と話すのは、国際金融の現場にも精通してきた大阪経済大学客員教授の岩本沙弓氏。その根拠と、さらに強い国家を築くための「とっておきの内需拡大策」を聞いた。

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――国の借金、1008兆6281億円。この額でも安全だと言い切れる理由は?

岩本:それはあくまでも政府の負債です。日本全体で見れば経済主体は政府のほかに金融機関、企業、家計、非企業(NPOなど)の5つあり、負債もあれば資産もあります。資産の額を見てみると、政府は400~600兆円、企業の内部留保は約260兆円と言われていますし、家計の資産は1571兆円あります。

 政府の負債ばかりが増えているとクローズアップされますが、実は家計の資産も年々増えていて、政府債務の増加よりも家計の資産の増え方のほうが多い。部分的な数字だけを取り上げて、日本国の全体像を語るのはおかしな話です。

 これらすべての日本経済主体の資産と負債を相殺すると、2012年度末で296兆円のお金が余っている計算になります。これは「対外純資産」といって、日本の額は22年連続世界一なのです。

――負債が多額でも余剰資金もたくさんあるから、国際金融市場では信頼されていると。

岩本:そうです。そして自国通貨建ての債券で、自国内で借金の貸し借りが増えていることも大きいのです。その証拠に10年物の国債金利が低い水準にあることが挙げられます。いまだに0.7~0.8%という世界で見てもスイスに次ぐ低水準となっています。それだけ、どの国よりも確実にお金を返してくれるはずだと日本が信頼されているのです。

 1000兆円が危ないというのであれば、なぜここまでくる間に、あるいは今日、国債が暴落しないのでしょうか。

――しかし、余剰資産を有効活用できていないから、経済も拡大しないのでは?

岩本:日本国全体としてはお金があるのにそれが国内で上手く循環していない。それこそが日本経済が抱える最大の問題だと思います。国内では200万円、300万円以下で暮らしている人たちがたくさんいる。例えば企業の内部留保260兆円の10%でもいいから雇用の維持に振り向けてくれれば、お金も循環していくと思うのですが……。

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