半沢フィーバーの裏で山Pドラマ絶賛する声を女性作家が分析

NEWSポストセブン / 2013年8月31日 16時0分

 今クールのドラマで突出した注目を集めるのは『半沢直樹』だが、一方でフジ月9の恋愛ドラマのほうが「リアルだ」という声も出てきている。作家で五感生活研究所代表の山下柚実氏が分析する。

 * * *
 夏ドラマもいよいよ終盤を迎えようとしている今。スタート時は、堺雅人主演『半沢直樹』(TBS日曜午後9時)と、満島ひかり主演『Woman』(日テレ水曜午後10時)が、Twitter上で特に熱い話題を集めている、と分析されていました。

 それから約2か月が過ぎ……『半沢直樹』『Woman』、ともに回を重ねても視聴者の関心が離れることなく、大きな注目を集め続けているようです。『半沢直樹』の「銀行」、『Woman』の「シングルマザー」。2つのドラマは現実にある題材を扱っているために、「リアリティがあって面白い」と語られがちですが、それは本当でしょうか?

「上司にたてつくのはほぼ不可能」とされる大手銀行組織の中で、「倍返しだ!」と叫ぶ半沢直樹の過激な言動と行動様式は、もしかしたら「リアリティ」から遠く離れている--そう言えないでしょうか?

 だからこそ、ヒーロー。スカッとして気持ちいい。現代の「水戸黄門」との呼び声も。

 一方の『Woman』では、シングルマザーの抱える経済的厳しさが浮き彫りになる。生活保護が受けられず過酷なバイトにあけくれながら必死に子育て。その上に深刻な病気・再生不良性貧血を発症してしまう。

 夫は痴漢容疑をかけられてホームから転落死。実母とは複雑な家族関係で折り合いが悪く、義父は川へ落ちてしまい--これでもかこれでもか、という困難と苦悩と不幸の連鎖。「リアリティ」というよりも、過剰な刺激的世界。その意味では、平成版「おしん」と言えるのでは。

『半沢直樹』『Woman』は、「水戸黄門」と「おしん」。つまりリアリティとはむしろ反対の、「刺激的なディフォルメ」こそが魅力のドラマ。それが視聴者の気持ちを引っ張る原動力にもなっている、と思うのです。

 もし、ドラマの「リアリティ」、「現実味」を問題にするのならば、別のドラマに注目すべし、という意見があります。フジ月9、ジャニーズ・山下智久主演の恋愛ドラマ『SUMMER NUDE』にこそリアリティがあると絶賛する声が。

 このドラマ、山下智久、香里奈、戸田恵梨香が織りなす甘く切ない「夏の大三角関係!」と銘打たれています。海辺で繰り広げられる、恋愛模様。私はあの人が好き。でも、その人はまた別の人を想っていて、想われている人はまた別の人を……といった「感情のすれ違い」が細々と描かれていく。

  • 前のページ
    • 1
    • 2
  • 次のページ
NEWSポストセブン

トピックスRSS

ランキング