韓国 元徴用工賠償判決は法も条約も無視する野蛮社会の証明

NEWSポストセブン / 2013年9月12日 7時0分

 韓国の裁判所が日本企業に戦時中の元徴用工への個別賠償を命じる判決を言い渡した。48年前に解決済みの問題をなぜ今になって蒸し返すのか。その実態を追うと韓国が法治国家の体をなしていないことがわかる。

 7月、朝鮮半島の日本統治時代に強制徴用された韓国人とその遺族が日本企業に個人賠償を求めた訴訟で、ソウル高裁は新日鉄住金に対し、原告4人に1人あたり1億ウォン(約880万円)を、また釜山高裁は三菱重工に対し、原告5人に1人あたり8000万ウォン(約700万円)を賠償するよう命じた。

 徴用工の賠償問題については、日韓両政府ともに1965年の「日韓請求権協定」で「完全」かつ「最終的」に解決されたとの立場で一致している。1997年に日本で起こされた裁判では、同協定で解決済みとされ、2003年に原告側が敗訴した。韓国で争われていた前出・訴訟の一審二審でも日本での確定判決の効力を認め、原告側の訴えは退けられた。

 にもかかわらず協定を破棄するような判決がなぜ相次いだのか。その発端は昨年5月の大法院(日本の最高裁に相当)の司法判断にある。

「日本の判決は、植民地支配は合法であるという認識を前提に、国家総動員法の原告への適用を有効であると評価しているが、これは強制的な動員自体を違法とみなす韓国憲法の価値観に反している」
「反人道的な不法行為である強制徴用は日韓請求権協定の適用外」

 こうした理屈で元徴用工の個人請求権を全面的に認め、二審判決を破棄、審理を高裁に差し戻したのだ。それを受け、日本企業側に個人賠償を命じたのが冒頭の高裁判決だった。被告のうち新日鉄住金は上告、三菱重工も上告を予定しているというが、司法判断が覆される可能性は低い。

 韓国の司法に危機感を募らせる堀内恭彦弁護士は言う。

「韓国人が日本の企業に強制動員されたのは国家総動員法に基づくもの。そうした当時の法律も考慮した上ですべてを解決しようとしたのが日韓請求権協定だったはずです。その中には個人の請求権も含まれるというのは当たり前の帰結です。

 しかも外交資料によると、日韓請求権協定締結の交渉過程で、日本側は韓国側に『元徴用工の名簿を出してもらえれば、日本政府が個別に賠償する』と申し出ています。それに対して韓国側は『個別の補償は韓国政府が行なう』と回答。そこで日本側は一括してお金を渡しています。そのような経緯から見ても、元徴用工の請求権への補償義務は日本にはありません。韓国政府が負っているのです」

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