昭和のプロ野球カード「太り過ぎ」「内蔵悪い」等選手を批判

NEWSポストセブン / 2013年10月22日 16時0分

 カルビーの「プロ野球チップス」が今年で発売40週年を迎えた。憧れの選手のカードが出てきた時の喜び、嫌いなチームの選手が現れた時の落胆は忘れられないが、かつての選手カードを眺めると、裏面には味わい深い世界が広がっている。

 1970年代のカードは自由度が高い。まずは球団に「100万円やるから笑え」といわれたことを暴露された高木守道。この頃からファンサービスは苦手だったようだ。

【高木守道(中日)1973年版の裏面説明抜粋】
〈14年間、常に中日のスタープレーヤーとして活躍しているが、高木の欠点は嬉しいときも悲しいときも表情に出さないこと。このため46年の契約のとき「100万円給料をあげるから、グラウンドで笑顔をみせるように……」と昇給してもらった珍しい選手。それ以来ホームランを打ったときなどファンに手をあげてこたえるようになった。プロの選手は表情の豊かさもスターの条件というわけだ〉

 体の特徴も遠慮なく書く。江夏豊には〈ふとりすぎだけが強敵〉、〈最近はちょっとふとりすぎが気になる〉。そして〈ちびっこ巧者〉と紹介され、ひたすら「体が小さい」と書かれ続けるのが土井正三。ただ、〈あの小さな体から大男顔負けの闘志があるんだ。君たちの中に「体が小さい」からと僻むことはないんだ〉と、エールも忘れなかった。

 1980年代には裏面に“ご意見番”が登場。論評を担当したのは、稲尾和久、高田繁、星野仙一の御三方だ。中でも辛口だったのが高田氏。原辰徳(巨人)に〈守りは守備範囲が狭く、ライン寄りに弱い〉、杉浦享(ヤクルト)は〈守備はカンも悪いし肩も弱い〉とバッサバッサと斬り捨てる。

 星野氏も負けてはいない。江川卓(巨人)に対し、〈ヒョウキンに振舞っても過去は消えない〉と、「空白の一日」を蒸し返すかのような、際どいことを子供向けのカードで語っている。

 なぜか、やけに選手の胃腸に詳しいのも星野氏の特徴である。西本聖(巨人)や小松辰雄(中日)に対しても〈内臓が弱いのが難点だ〉と指摘していた。

【西本聖(巨人)1984年版の裏面抜粋】
〈目標にはライバル江川がいるが、存在としては追い抜くことはできない。ただ数字的には追い抜くことはできる。あの日本シリーズ時の気持を忘れなければ18勝はいけるが、ただ内臓が悪いせいか夏場に勝てないのが玉にキズだ〉

※週刊ポスト2013年11月1日号

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