年末年始に多発するノロウイルス食中毒 予防法を専門家指南

NEWSポストセブン / 2013年11月22日 16時0分

 ノロウイルス食中毒予防強化期間が始まっている。食中毒なら蒸し暑い時期のもののような気がするが、患者数を調べると平成24年にもっとも増加したのは12月の7981人、次いで11月の2897人、3番目は1月で2819人と忘年会や新年会など会食の機会が多い時期に集中していた(厚生労働省調べ)。原因物質をみるとウイルス由来が大きな割合を占める時期と重なっており、予防強化月間が11月から1月に設定されている理由がわかる。

 毎年、各地でノロウイルスの集団感染が発生し、老人施設などでは死亡者が出たと報じられるなど、その流行が気になる季節がやってきた。ノロウイルスに感染すると、激しい腹痛や嘔吐・下痢に見舞われ、脱水や嘔吐物の誤嚥による肺炎など、深刻な症状に至ることもある。今やインフルエンザと並ぶ冬の驚異――ノロウイルスの最新対策をリサーチした。

「ノロウイルスは非常に小さいのでマスクで完全に防御できないこともあります。手や体に付着したウイルスを体内に入れないよう防ぐことが最大の防御です。今のところノロウイルスには、インフルエンザのようにワクチンや特効薬がなく、感染したら症状が落ち着くのを待つしかありません」

 こう語るのは、ノロウイルスなどの感染症に詳しい東京医科大学・微生物学講座主任教授の松本哲哉さんだ。恐怖のノロウイルスだが、最近新たな研究結果が発表され、注目を集めている。

 11月5日に開催された森永乳業の最新研究報告によると、なんと母乳に含まれるたんぱく質「ラクトフェリン」に、ノロウイルスを抑制する働きがあるという。研究を手がけた森永乳業・食品基盤研究所の山内恒治さんによると、

「『ラクトフェリン』配合食品を継続して摂った人は、ノロウイルスへ感染の割合が低いという結果が出ました。『ラクトフェリン』は、母乳の中でもとくに初乳に多く含まれるたんぱく質。生後間もない赤ちゃんを感染症から守るため、免疫力調整機能や抗菌・抗ウイルス作用があり、ノロウイルスをはじめさまざまな感染症予防への期待が高まっています」(山内さん)

 森永乳業の調査結果によると、「ラクトフェリン」100mg配合のミルクやヨーグルトをほぼ毎日摂った人は、週1回の人のノロウイルス感染の割合が7.1%(感染確定・感染の疑いを含む)だったのに比べ、わずか0.6%にとどまっていた。

 これらの結果から導き出される有効なノロウイルス対策は、手洗いや食品の加熱などの外からだけでなく、内からも対策するダブルガードだ。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング