武田邦彦氏がさとり世代へ提言「酒や煙草は交流を促す嗜み」

NEWSポストセブン / 2013年11月29日 7時0分

酒もタバコもやらず、車やブランド品にも興味なし。一歩進んだ友情や恋愛は面倒くさい――。極めて淡泊なライフスタイルを送る若者たちは「さとり世代」と称され、最近では彼らの冷静沈着で現実的な行動を見直す向きさえある。

 しかし、「無欲ばかりの生活ではギスギスした社会になる」と警鐘を鳴らすのは、『ホンマでっか!?TV』でお馴染み、中部大学教授の武田邦彦氏である。以下、武田氏が語る「人生のクオリティを高める遊びのススメ」を聞こう。

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 大学の講義で学生たちと向き合っていて感じるのは、最近の学生はとにかく覇気がない。それは、皆が自然に集まって遊ぶことをしなくなったことと無関係ではないでしょう。

 僕の若いころ、すなわち戦後復興、高度成長を経て日本が勢いのあった時代の若者の生活といえば、お酒にタバコ、マージャンにパチンコはほとんどの人がやっていた遊びでした。また、スキーや旅行、バーベキューといったアウトドアも盛んで、大勢の仲間とのインタラクション(相互作用)によって、日々の活力を得ていました。

 それが今はどうでしょう。学生たちとバーベキューをやろうにも、河原はダメ、公園はダメ……。設備が整った専用のバーベキュースペースは大学から遠すぎて、肉を買ってきて皆で一杯やることさえ叶いません。

先日、番組でご一緒したタレントの山口もえさんも同じようなことを言っていました。線香花火をやりたいのに、自宅のベランダでも近所の公園でも禁止されていると。

結局、遊ぶところがどんどんなくなっているから、仕方なくスマホでひとり、黙々と時間をつぶしている。

いまの若者たちをスマホに追いやったのは、大人たちのせいですよ。それでいて、学校でも職場でも「コミュニケーション能力が足りない」なんて非難する。当たり前ですよ。若者たちがコミュニケーションできないような環境に追いやっているんですから。

 酒やタバコといった嗜好品も、健康への悪影響ばかりが指摘されていることもあり、敬遠する若者が増えました。もちろん酒はがぶ飲みすれば急性アルコール中毒になりますし、強い酒を日常的に飲めば肝臓の病気になります。タバコだって長年吸っていればCOPD(慢性閉塞性肺疾患)や脳卒中のリスクは高まります。

 しかし、酒は昔から「百薬の長」といわれるように、冷えや血行を良くしてストレス解消など体にいい働きがありますし、タバコも精神を安定させ、やはりストレスを開放してくれる。適量であれば明るく健康的な生活が送れるのです。

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