AGT優勝ダンサー蛯名健一氏 「努力は嫌い」でも成功した理由

NEWSポストセブン / 2013年12月8日 7時0分

 それ以降は次第に、ダンスという枠にとらわれず、演技や映像を取り入れたパフォーマンスを模索するようになっていきます。僕はそれを「Dance-ish(ダンスのようなもの)」と呼んでいるんですが。

――やはり日本よりもアメリカのほうが、仕事がしやすいですか。

蛯名:そうですね。ショーなど、見せる場が圧倒的に多いですから。またこれはダンスに限ったことではありませんが、演劇や舞台など含め、日本はどちらかというと、“人”をメインにした作品が多いように感じます。お客さんも、好きな出演者を見に来る。もちろん人も大事なのですが、僕は演出や構成で魅せたいタイプなんですよ。

――では日本のダンサー、あるいはパフォーマーはどんどん世界に出て行ったほうがいいと。

蛯名:そう思いますね。実力のある日本人パフォーマーってたくさんいるんです。世界で活躍できる人なんてごまんといる。僕がAGTで優勝できちゃったくらいですから。日本だと、実力あるのにバイトをしなければ食べていけなかったりする人が多いので、世界に出たほうが環境はいいと思います。

――日本人がアメリカで勝負する大変さはありませんか?

蛯名:僕はないと思います。英語ができれば後は特にない。ただ、ダンサーとして生きていくなら、スタイルが不利になることはあるでしょう。でも、アメリカン・バレエシアターで頑張ってる友人や、トップアーティストのバックで踊っている友人もますし、人それぞれ。

 一方、僕の場合は、ダンサーではなくパフォーマーとして勝負してるので、スタイルも関係ないんですね。アジア人だからどうこうっていうのは、これまでほとんど感じたことはありません。

――挫折経験など、ないのでしょうか。

蛯名:うーん、僕は、挫折も努力も苦労もした覚えがないんです。そもそも努力が嫌いで(笑)。それでやってこられたのは、一つには好きなことをやってるから、そういう意識にならない。

 もう一つは、努力が嫌いだから、ラクして生きられる道を探してきたんですね。そういう意味では頭は使ってると思います。ダンスがそれほどうまくない僕がどうやって生き残っていくか。そう考えて、ダンス以外の要素を積極的に取り入れ、工夫するようになっていった。AGTで言えば、バラエティ感を出すことで、他の人との差別化を図った。試行錯誤しながら、マーケティングと戦略(演出)に頭を捻ってきました。

――“見せ方”で勝負する。あまり得意でない日本人も多いと思います。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング