リアル脱出ゲーム考案者が苦しい時の「リアル脱出法」を語る

NEWSポストセブン / 2014年1月5日 7時0分

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困難の脱出法について語る加藤隆生さん

 今、巷でリピーター続出の人気を誇る『リアル脱出ゲーム』。参加者がさまざまな謎を解き、ある場所から脱出する体験型ゲームで、その企画や謎を生みだしているのが、主催『SCRAP』代表の加藤隆生さん(39才)。今や企業からも引っ張りだこだが、最初に就職した印刷会社は1年で退職。“劣等クリエイターだった”というミュージシャン時代、リクルートの営業職を経て、ヒットメーカーとなった加藤さんに、強みの見つけ方、苦難からの“脱出法”を聞いた。

――ミュージシャン時代を“劣等クリエイター”と表現しているのは?

加藤:メジャーデビューはしたけれど曲は売れなかったんです。以前は自分がいいと思うものを作っていれば、それがいつかどこかに繋がって世界が変わっていくんじゃないかと思っていましたが、決してそんなことはなかった。きちんと売れるもの、世の中に受け入れられるものを愚直に作り続けていかないといけない。売れてナンボなんだということを学びましたね。

――ゼロから新しく始める時には勇気がいりますし、失敗を恐れたりしませんでしたか?

加藤:それはありますけど、『リアル脱出ゲーム』はリスクが非常に低かったので。初期投資に何百万円かかるというわけではなかったから。最初の頃なんて利益率が7割とか8割でした。配る物は紙きれだけだし、1年間は宣伝費をかけませんでした。1万人くらいは口コミだけで来ましたから、面白いものを作ったらこうなるんだなって思いました。

――人生でつまずいた時や苦しい時の“脱出法”は?

加藤:ぼくの場合は割と、心理学におけるトラウマの解消法を活かします。それはコミュニケーションなんですよね。つまり、自分の中でもやもやして悩んでいることを人に向かって言語化する。言葉って客観的なものだから、人に話すことで悩みが客観視されるんです。その時に、つまらない悩みだなって気づく事もあるし、もちろん大変な闇を抱える人もたくさんいますが、闇が実体化するといいますか。なぜ私が今悲しんでいるのか、なぜこんなにつらいのかがわかれば、精神的な対策がとれるんです。ぼくは社員にも割とあけすけに何でも話します。今期の税金がつらいとか、「このイベントチケットが売れてない、もう会社潰れる」とかも、すぐ言ってしまいますよ。

――人に悩みを話すのが苦手な人でも、なるべく話すということですね。

加藤:ちょっと意識して話すほうがいいですね。その人にとって大事な、特別の悩みやしんどさを話されて嫌な気持ちになる人って、意外といないですよ。もちろん話がムチャクチャ長かったら嫌ですよ。でも例えば、「ごめんなさい、今から20分時間あります? 実はぼく今すごく悩んでることがあって、聞いてもらえないですか?」って相談される行為に、嫌悪感を抱かないじゃないですか。信頼してくれてるのかなって、むしろ嬉しいですよね。思っているよりも人はみんな優しいし、他人に無関心なんですよ。他人の人生なんて、どうってことないんですから。だから話しちゃったほうがいいんですよね。それが、脱出法ですね。

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