『リーガルハイ』脚本家・古沢良太氏 ヒット生み出す仕事術

NEWSポストセブン / 2014年1月17日 7時0分

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ドラマ『リーガルハイ』の脚本家・古沢良太氏

 昨年は『半沢直樹』『あまちゃん』とテレビドラマから生まれた流行語が時代を席巻した。今年もドラマ人気は高い。そこで、『リーガルハイ』『相棒』『鈴木先生』といった人気ドラマの脚本家・古沢良太氏(40)の発想の現場を訪ねた。

 ジュリー。ネスプレッソ。そして「一人会議」をしながらウロウロ歩き回れる空間(?)さえあれば、古沢氏は名作ドラマを生み出せるらしい。

「こうやって歩きながら、例えば今だったら次の『相棒』は何の話にしようかって、仮想古沢AとBが企画会議をしたり、役者AとBが実際に台詞をやり取りする時もある。その時の僕には実体がないというか、ほとんど無意識に近いかもしれません」

 平均視聴率18.9%と好評のうちに終了した『リーガルハイ』でも、堺雅人演じる古美門研介と岡田将生演じる羽生晴樹弁護士が対決した法廷シーンは今や伝説となり、異見と異見のぶつかる瞬間や、そのあわいに生じる答えの出ない空間が、古沢作品の命だ。

 ユーモアや毒舌の応酬のうちに全ての価値は相対的でしかないと気づかせてくれる作品群を生んだこの6+3畳の仕事場から、彼は近々「もう少しウロウロできる部屋」に越す予定。それでも間取りは9+7畳というから、ささやかだ。

「僕はウルトラマンを観ながら、頭の中で自分がもっと面白いと思う“別の筋のウルトラマン”を観ている、タチの悪~い子供だったんです。今はそれが仕事になったけど、人を楽しませたいとかだけじゃなく、耳の痛くなる意地悪なことも含めて、観る人の心をいじくれなくちゃダメだと思ってる。僕自身、『七人の侍』とか、人の作った“いい作りもの”に刺激を受けてきたので、自分も上達を楽しんでいきたい」

 ある程度シーンや台詞が固まるとおもむろに机に向かい、PCに“落とす”。朝は息子を保育園へ送り、“出勤”は9時半ごろ。昼食は蕎麦屋などで軽く済ませ、夕方帰宅するまでの間は、ほとんど“立ち仕事”だ。

■古沢良太(こさわ・りょうた):1973年神奈川県生まれ。2002年『アシ!』で第2回テレビ朝日21世紀新人シナリオ大賞を受賞しデビュー。映画『ALWAYS 三丁目の夕日』で日本アカデミー賞最優秀脚本賞、ドラマ『ゴンゾウ 伝説の刑事』で向田邦子賞など。その他『相棒』『外事警察』『鈴木先生』『リーガルハイ』、映画『キサラギ』『探偵はBARにいる』等。

撮影■国府田利光
取材・文■橋本紀子

※週刊ポスト2014年1月24日号

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