元参院ドン 維新は石原・橋下による「日本野心の会」と評す

NEWSポストセブン / 2014年2月12日 11時0分

“参議院のドン”として知られ、本誌「政界OB座談会」での歯に衣着せぬ発言が話題を呼んでいる村上正邦氏が、新著『だから政治家は嫌われる』(小学館刊)を刊行した。田中角栄ら過去の大物政治家を引き合いに、安倍晋三を始めとする現役政治家を「メダカみたいに小粒」だと一刀両断。興奮冷めやらぬ村上氏が、さらなる追い打ちをかけた。

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「アベノミクス」だって格好つけて言ってるけどさ、経済なんて誰がやったって一緒なんだから。中野正剛は『戦時宰相論』で言っていた。国は経済によって滅びず、敗戦によりてすら滅びず、指導者が自信を損失し、国民が帰趨に迷うことによりて滅びるのであると。

 要するに、安倍さんには自信がないんだ。だからペラペラしゃべってカンナ屑になる。自信満々にしゃべっているようだけれども、実際には常に不安を持っているんだな。それは権力に対する執着、一日でも長く総理大臣の座にいたいという権力欲だ。

 欲まみれなのは野党も同じ。橋下徹の維新の会は、本人は坂本龍馬のつもりかもしれないが、実際には自民党の浪人に過ぎない「新撰組」だって、私は言ってきた。橋下は「出直し市長選」と言うが、このままじゃ内部抗争で芹沢鴨になるぞ!

 石原(慎太郎)さんもひどいよね。猪瀬(直樹)は石原さんが後見人として当選したんだよ。それなのに今回、節操もなく田母神(俊雄)の応援に立った。あなたも責任取る立場だろって。街頭に立つ資格があるのかね。

 結局、維新の会は石原・橋下の二人の野心がくっついた、「日本野心の会」だったってこと。つまり、欲と恨みと嫉妬に支配されて、政治から情がなくなってるんだね。情がないから、国民から本当に尊敬されることもない。

 昔の政治家は違ったよ。たとえば田中角栄さんは、昭和49年に私が初めて参議院に立候補した時の首相だった。で、角さんは「いまのままだと1万5000票、足りないよ」って何度も言って、「いつ地元に入る? 俺は車(選挙カー)に乗るよ」って心配してくれたんだ。

 けど、私は対立する福田派に属していたから、「自分の力でやります」って応援を断わっていた。そうしたらホントに1万5000票足りなくて負けたんだ。落選が分かった投票日の翌朝、家に帰ってきたら、女房が「総理から電話があった」って。角さんからだ。

「お前のオヤジ(村上のこと)は『自分の力で』って言うから、その言葉を俺も信じた。お前のオヤジというのはそういうオヤジだから、俺のところに来いと言ったって来やせん。だから、困ったことがあったら、奥さん、あんたが来なさい」

 女房は感激して泣いていたよ。安倍さんにこれができますか? いまのメダカみたいな小粒政治家じゃ、国民から嫌われて当然だ。

【プロフィール】むらかみ・まさくに/1932年生まれ。1980年に参議院議員初当選。自民党国対委員長、労働大臣、参議院自民党幹事長、議員会長を歴任した。

※週刊ポスト2014年2月21日号

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