しまらー減少でアース躍進 カジュアル衣料の勢力図に異変も

NEWSポストセブン / 2014年2月11日 7時0分

 全身、「フッションセンターしまむら」の服でコーディネートした若い女性が数多く出現し、“しまらー”と持て囃されたのが2009年。あれから5年、しまむらの勢いに少しずつ陰りが見え始めている。

 同社の2013年3~11月期の決算は、純利益が前年同期比2%減の207億円。最終減益に転落したのも5年ぶりということを考えると、しまらーブームはどうやら一巡したのかもしれない。

 だが、しまむらの苦戦をよそに、躍進するカジュアル衣料ブランドもある。宮崎あおいのCMで知られる「アースミュージック&エコロジー」(クロスカンパニー)である。

「クロスカンパニーは、『洋服の青山』(青山商事)出身の石川康晴氏が1994年に岡山市で4坪のセレクトショップを開業したのが始まり。

 20~30歳代の女性をメインターゲットに、トレンドを押さえた中価格帯の服をブランド毎に細分化。立地のいい駅ビルへの出店拡大やCM効果で認知度が一気に高まった」(ファッション業界専門誌の編集長)

 現在、店舗数は国内だけで800店以上。この10年でクロスカンパニーの売上高は22倍の1000億円を突破した。また、来春には東証1部への上場も予定するなど、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いといっていい。

 早くも“ポストしまむら”の呼び声が高い同社。流通コンサルタントの月泉博氏は、クロスカンパニーの強さには「時代も味方している」と話す。

「景気回復基調が出てくるにつれ、低価格の婦人服の代表であったしまむらから、多少値段は高くてもオシャレでカワイイ洋服を着たいというニーズが高まっている。

『アースミュージック&エコロジー』は、そんな女性たちの心を掴む商品だけでなく、洗練された店づくりなど、時代の雰囲気を読むマーケティングに長けています」

 では、このままクロスカンパニーがしまむらを凌ぐ規模まで成長を遂げ、カジュアル衣料専門店の勢力図を一変させてしまうのかといえば、そう甘い業界ではない。

「しまむらが自前で集荷・物流機能を構築したり、ユニクロが完全SPA(製造小売り)のシステムを作り上げたりしたように、カジュアル衣料のトップ企業はファッションを一大産業に育て上げ、経営基盤をより強固にしています。

 クロスカンパニーも早くからSPA業態を取り入れているようですが、しまむらやユニクロに比べればMD(商品化計画)対応でやや安定感に欠ける面はあります」(月泉氏)

「頻繁に行うタイムセールで在庫を処分し、値下げに走る売り方は危うい」(前出・ファッション誌編集長)との指摘もある中、一辺倒な拡大路線は思いもよらずブランド価値を毀損しかねない。

 今後は、中国を筆頭に海外での出店も加速させ、2020年には売上高をさらに倍の2000億円にする――と高い目標を掲げる同社。

 ZARAやH&M、フォーエバー21といった欧米のファストフッションもひしめく世界市場で、どこまでアースミュージック&エコロジーの存在感を見せつけることができるか。

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