植松晃士 皇居の歌会始にJ-POP的歌登場し世間とのズレ実感

NEWSポストセブン / 2014年2月14日 7時0分

 ファッションプロデューサーの植松晃士さんが、世の中の「オバさん」をウォッチング。今回は、年齢を重ねることで、ご自身も体感するという、世の中とのズレについてお話します。

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 私は、十数年前、浜崎あゆみさんがデビューしたころ「あゆの新曲が~」という話を聞きながら「いしだあゆみさんが新曲を?」と思った自分の勘違いぶりに、ひとり赤面してからは、常に世の中と自分とのズレに注意を払うようになりました。

 世の中とのズレといえば、今年の「歌会始の儀」も衝撃だったわ。年頭に宮中で行われる歌会では、天皇皇后両陛下や皇族がたのお歌のほかに、一般公募の中から選ばれた10首もお披露目されるの。

 その中に、「朝、習慣でついパンを2人分焼いてしまったけれど、このパンを食べる人はもういない…」という一首があり「大切な人を失ってしまったさびしさを歌った」と、詠まれたお嬢さんはおっしゃっています。だけど私の頭の中には、恋人との別れを歌ったJ-POP的光景が思い浮かびました。よもや宮様がたの御前でこういう歌がご披露される日がくるなんて…。世の中の価値観は想像以上のスピードで変わっているのね。

 いいこと? 冷蔵庫の扉の前で、「何を探してたっけ?」と呟いてしまったり、日曜日の『笑点』がますますツボにはまったら、身も心もオバさんの仲間入りをした証拠。若いかたがたとは、価値観が微妙にズレていることを自覚するべきなんです。

 ご自分の自慢話をちりばめた昔話を、長々と続ける行為も御法度よ。私はこういうかたを「日本昔話」と呼んでいるのだけれど、バブルがどんだけ華やかな時代だったかとか、誰も興味ないのに得意満面で話し続けちゃうの。

 周りが完全に白けて黙り込んでいると、その沈黙を「みんなこの話に興味津々?」と勘違いしちゃうから、タチが悪いんです。まるで食卓で、「コンニャクは今夜食う!」なんてオヤジギャグを飛ばすお父さんVS目を合わさず黙々と食事する家族、の図。

 だから、「みんなが私の話を黙って聞いている」と気づいたら、「マズイかも…」と冷静にならなくてはね。

 私自身、できるだけ「あのころは~」の話はしないように心がけています。女性セブンもしっかり読み込んで、旬のネタを収集しています。

 大丈夫。好奇心過剰…じゃなくて好奇心いっぱいのあなただもの。これまで積み重ねた経験を生かせば、「お節介なオバさん」ではなく、「素敵な人生の先輩」に、きっとなれます。その結果、若い世代のお友達ができて、たえず新しい情報が入ってくると、好循環の輪が輝きながら回り出しますよ。

 オバさん、万歳!

※女性セブン2014年2月27日号

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