ペットボトル症候群 急性糖尿病で昏睡状態に陥ることもある

NEWSポストセブン / 2014年6月15日 16時0分

 もはや初夏という生やさしいものではない、暑い日が続いている。熱中症予防にこまめに水分を補給している人も多いと思うが、「ペットボトル症候群」にも気をつけてほしい。アスレティックトレーナーの西村典子さんが解説する。

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 「ペットボトル症候群」とは、1990年代に大量の清涼飲料水を水代わりに飲んでいた高校生が意識障害を起こして病院に搬送されるケースが報告され、以降、10代から30代の若い人にも似た症状が多く見られるようになり、彼らがペットボトル飲料を好んで多く飲んでいたことからこの名前が付けられたものです。

 彼らの意識障害の原因は、清涼飲料水を1日に2~3リットルも飲むことで糖分の過剰摂取により引き起こされる「急性糖尿病」です。急性糖尿病の症状としは他に、体がだるくなる、喉が渇きやすくなる、重篤なケースだと昏睡状態に陥ることもあります。

 気をつけなくてはいけないのは、急性糖尿病は清涼飲料水からだけとは限らないことです。市販で売られている飲料水には飲みやすさを考慮してかなりの糖質が含まれていることが多く、手軽に飲めることから知らず知らずのうちに過剰な糖分を摂取していることがあります。

 たとえばスポーツドリンクには約5~10%の糖質が含まれているといわれています。仮に5%のスポーツドリンク(500ml)を1日2本飲むと、25g×2本で50g。角砂糖(1個4g)に換算すると、実に12個分にもなります。人間が1日に摂取する糖分量の目安は20~40gといわれており、スポーツドリンクだけでこれを上回ってしまいます。さらに食事で糖分を補給してしまうので、このような生活習慣を続けていると糖尿病のリスクが高まります。

 また最近では健康志向から「カロリーオフ」や「カロリーゼロ」を表記した商品が増えていますが、こちらも注意が必要です。こうした商品の多くは糖質の量を少なくしたり、体内で吸収しにくくエネルギーになりにくい人工甘味料を使っていたりしますが、エネルギーがないということではありません。「カロリーオフ」は100ml当りのエネルギーが20kcal以下の場合に、「カロリーゼロ」は5kcal未満の場合に表示できるようになっています。またこうした人工甘味料を体内に過剰摂取することに対し、腎臓機能障害を始めとするさまざまな人体への影響が懸念されています。

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