哀川翔 赤井英和のパンチを受けたVシネマのリアルさを語る

NEWSポストセブン / 2014年7月1日 7時0分

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Vシネマのリアルさと人間味について語る哀川翔

 Vシネマが誕生してから今年で25年。Vシネマとともに役者人生を歩んできた哀川翔に、プロインタビュアー・吉田豪氏が、斬り込む。Vシネ全盛期、いかに無茶な撮影現場から、無茶な作品が生まれたのか──。

──梶原一騎先生の実弟・真樹日佐夫先生(※注)の制作した作品にもいろいろ出てましたよね。

【※注】漫画原作者。『ワル』シリーズや哀川主演の『真説 タイガーマスク』など多くの作品が実写化された。『巨人の星』で知られる梶原一騎は実兄。2012年没。享年71。

哀川:真樹さんとかの話を聞くと半端じゃないもん。ヤクザに鉄砲向けられて、「撃ってもいいけど、その銃声を聞いたら、100人以上のうちの門下生が確実にあんたを殺す」って言って、引いたっていうんだから。そういう人が原作書いて、それが脚本に出てくるから、誰も変えられないね、もう。「こんなことないでしょう」って言っても、「いや、あった!」って(笑)。

 真樹さん、安藤組の花形敬(※注)とも多摩川の土手でケンカしたって言ってて、それを『すてごろ』(2003年)って作品で俺が真樹さん、赤井(英和)さんが花形敬で再現したんだけど、赤井さんのパンチがすごいのよ。「ちょっとかじってるだけだから大丈夫です」って言ってたけど、違うだろ!

【※注】安藤昇が設立した東興業、通称「安藤組」の大幹部。1963年、抗争中に刺殺された。2002年公開の映画『実録・安藤組外伝 餓狼の掟』では哀川が花形役を演じている。

──ダハハハハ! 相手は元プロですよ!

哀川:すごかった。もう必死だったよ。ワンカットでいくって言われたから。大変だよ、もう。パンチでピシッと音がするんだよ。「怖いよ、赤井さん」って。でもまあ、流血なんてしょっちゅうだしね。芝居やってる最中に血がブワーッと出てきて超リアルだった(笑)。共演者が引いてたもん。ズルーッと血を流して、目とかにバーッとついたらすげえリアルなのよ。ヤベえこいつ、みたいな。

──血糊じゃ出せない迫力ですよね。

哀川:『修羅がゆく』(1995年)で萩原流行さんとの乱闘シーンを目黒川沿いで撮ってたときなんて、水の中で足場が悪くて、俺、転んじゃったんだよ。普通だったらカットが入って、もう一回撮ろうかってなるんだけど、俺が倒れてるのに、そこに殴りかかってきたからね(笑)。俺、マジ逃げたもん。ホント腹が立って、もうやっちゃおうと思ったもん。超リアルな絵だよ。

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