広末涼子のアップがやたらに続くNHK「聖女」はまるでPVの声

NEWSポストセブン / 2014年9月30日 16時0分

「聖女」は一応、ラブサスペンス仕立て。基子は連続殺人を犯した容疑者として法廷に立つ。その筋立てはさて置き、このドラマの作り方にはある特徴が。

 広末さんが演じる基子を、聖女聖女と、くどいまでに強調。「美しい人」「穢れのない女性」と持ち上げっぱなし。そしてカメラはやたらにアップ。口もと、胸元を写し出す。基子の台詞は「みなさんが私を必要だと」。ドラマの役柄を超えて、不自然さを感じるほどカリスマ的な女性に描かれる。

 ドラマを見ている女の私は、ぽかん。置き去りにされた感じ。このドラマが何を伝えようとしているのか、今一つ掴めない。

 と思いつつ、ふと、気付きました。これは物語の内容を楽しむドラマというよりも、広末涼子のプロモーションビデオに近いのでは。

 いかにきれいに撮るか。いかにきれいに描くか。「アイドル」広末へのオマージュ映像、デビュー当初の「無垢な」イメージに追いすがる仕掛けのドラマかも。「オレだけは広末の純粋さを理解できている」「男性スキャンダルが報じられても悪いのは広末ではない。周りが彼女を追い込んでいるだけ」「マスコミが書き立てていても、本当の広末は穢れないピュアな女」と信じたい面々--広末信奉者に語りかける、新スタイルのオマージュドラマ、と言えるのかもしれません。

 とにかく、話題の2つのドラマを支持する層があまりにも対照的であることが、何とも面白い。

 2つのドラマを「漁」にたとえれば……。「昼顔」は、底引き網。主婦・女性層を底の方からぐぐっと一気にさらった。「聖女」は、一本釣り。広末信奉者を一人一人釣り上げた。どちらの「釣り方」に軍配があがるかわかりませんが、今期の夏ドラマの総括として、こうした狩猟方法についてもぜひ記憶しておきたいと思います。

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