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血便が続く、吐き気が収まらない がんが見逃された誤診実例

NEWSポストセブン / 2017年4月21日 7時0分

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名医といえども完璧ではない

 いくら「名医」といっても完璧ではない。時に誤診はあるもの。日本最高の名医・沖中重雄氏であっても14.2%の誤診はあったという。フランスの論文でも30%の誤診があったという報告がある。誤診が起こる理由としてもっとも多いのが診察時の「見誤り」や「見落とし」だ。実例を見ていこう。

〈血便が続いていたので肛門科で検査したところ、「切れ痔」と診断された。塗り薬での治療を続けたが、血便は収まらない。肛門科から大病院を紹介され精密検査を受けた結果、「大腸がん」と診断された〉

 重病だと思ったら軽い病気だったという誤診ならいいが、その逆が多いのが実情だ。とくに発見時期によって生存率が変わる「がん」が、誤診が原因で放置されるというケースは最悪だ。佐藤まさひでクリニック院長の佐藤雅英氏が語る。

「痔と大腸がんは非常に間違えやすい。便に血が混じる、便秘と下痢を繰り返す、残便感があるなど、多くの症状が共通しているからです。

 しかし見分け方もある。痔は血の色が鮮やかで出血量が多いが、大腸がんの血の色は黒っぽく、量は便についたり、混じる程度。専門クリニックに行って大腸内視鏡検査を受けましょう」

〈1週間ほど吐き気が収まらず、食欲も湧かない。神経性食欲不振症の既往歴があるため、精神科を受診し薬を処方してもらった。食欲は回復してきたが、吐き気は収まらず嘔吐するようになった。内視鏡検査を受け、「胃がん」が発覚した〉

 精神疾患の診断は、患者の自己申告や既往歴を頼りにすることが多いため、見誤りも起きやすいという。秋津医院院長の秋津壽男氏が言う。

「“神経性”というのはどこかの器官が異常をきたしているわけではありません。胃がんもよほど進行していない限り、自覚症状はない。精神科医が胃がんの初期症状を把握していない場合、がんを見落とす可能性が高いでしょう」

 神経性食欲不振症は、薬を飲めば2週間ほどで症状は収まるという。もし収まらなければ、胃カメラ検査を受けた方がいい。

※週刊ポスト2017年4月28日号

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