プロ野球CS開催の是非 球団・メディアにはメリットも多数

NEWSポストセブン / 2017年10月30日 16時0分

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DeNAの躍進でCS加入者も増加(撮影:山崎力夫)

 セ・リーグでシーズン3位の横浜DeNAベイスターズが日本シリーズに進出したことでクライマックスシリーズ(以下、CS)の是非が取り沙汰されている。優勝した広島と14.5ゲーム差をつけられての3位であり、もし日本シリーズでソフトバンクに惨敗した場合、制度見直しの声があらためてクローズアップされる可能性もある。テレビ局関係者が話す。

「CSが始まった時から、このような状況が起きることは想定されていました。たしかにセパ各リーグ6球団ずつの現状で、3位のチームが日本シリーズ進出することへの違和感は拭えません。それでも、メディアにとってはCSが明らかにプラスに働いています。

 たとえば、スポーツ報知は、巨人がクライマックスシリーズ争いをしたことで去年より1割ほど売上がアップしたそうです。2016年の巨人は早々と優勝争いから脱落し、3位とは差が開いた2位だったから、盛り上がりに欠けました。2位の年より、4位の年のほうが売上増加なんてことはCS導入以前なら考えられません。また、DeNAのホームゲームを全試合放送するCSのTBSチャンネル2も、DeNAが最後まで3位の座を競っていたため、加入者が増加しました」

 パ・リーグが2004年に現在のCSに繋がるプレーオフ制度を開始。セ・リーグは当初、否定的な姿勢を見せていたが、2007年から導入している。

「2004年は球界再編の流れがあった年。パ・リーグはそれと関係なく制度を構築したわけですが、効果は大きかった。2004年辺りから巨人戦の視聴率も大幅に低下し、テレビにおける野球の位置付けが変わりつつあった。

 CS導入以前の1990年代までは首位が独走する展開になると、スポーツニュースでの取り上げ方が難しく、タイトル争いに焦点を絞るなどしていた。それでも、20年前はスポーツニュースで野球に割かれる時間が多かったし、球界としては特に問題なかったのでしょう。しかし今は、地上波のスポーツニュースで取り上げられる時間が本当に少なくなりました。もしCSを廃止して首位が独走すれば、シーズン終盤は映像が流れず、全ての結果だけが文字で表示されるようになると思いますよ」(同前)

 メディアだけではなく、球団にもプラスに働いている。観客の実数発表が開始した2005年、セ・リーグの1試合の平均観客数は2万6650人だった。CS導入の2007年には2万8103人にアップ。今年は3万2690人にまで増え、実数発表以降最多の数字となった。野球担当記者が話す。

「毎年Bクラスのチームがいきなり優勝は無理でも、3位以内なら希望が持てる。現に、CS導入時にBクラスの常連だった広島や横浜は、CSを経験したことでチーム力が上がり、日本シリーズ進出を勝ち取ったという側面もあったでしょう。シーズン終盤のCS争いによって観客動員を保った面もあったし、ファンに観られることで選手の潜在能力が引き出される効果がある」

 どんなルールを採用しても、必ず問題点は出てくる。議論を重ねながら最善のCSを作り上げる必要がありそうだ。

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