カーリング「そだね~」は副交感神経を刺激し緊張の緩和に

NEWSポストセブン / 2018年3月28日 16時0分

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諏訪中央病院名誉院長の鎌田實医師

 プレッシャーがありながら、最高のパフォーマンスを発揮するにはどうしたらよいのか──。諏訪中央病院名誉院長の鎌田實医師が、平昌オリンピック・パラリンピックで活躍した日本選手たち、とくに銅メダルを獲得した女子カーリングチームの活躍ぶりから、ストレスや緊張を味方につけるコツについて考察した。

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 平昌オリンピック、パラリンピックが閉幕し、アスリートたちのドラマとパフォーマンスに感動する日々が終わった。

 勝敗は残酷だ。一瞬で決着がついてしまう。そのプレッシャーに耐えながら、最高のパフォーマンスを披露しようとする選手たちの姿には本当に胸を打たれる。

 いったい、どうやって、プレッシャーや緊張に打ち克とうとしているのか。今回はノルアドレナリンという物質に注目してみよう。

 ノルアドレナリンはカテコールアミンという化学物質の仲間で、神経伝達物質やホルモンとして働く。この物質が分泌されると覚醒作用により、心拍数や血圧の上昇が起き、注意力、集中力、判断力、作業効率などが高まる。精神に作用して、やる気や意欲も出てくる。危機と戦ったり、敵から逃げたりするために、自分で自分に気合いを入れるのだ。

 ストレスを受けたとき、ストレス状態を学習して順応する働きもある。ストレスホルモンとも呼ばれる所以だ。

 修験者が焼けた炭の上を歩く火渡りは、ノルアドレナリンにより集中力が高まり、熱さや痛みを感じさせなくさせている可能性がある。

 ノルアドレナリンは同時に不安や恐怖、緊張、怒りなどの感情の高ぶりやイライラも生み出す。ストレスが続いたままでいると、ノルアドレナリンが分泌され続け、その影響で緊張が続き、筋肉などに強い疲労を感じるようになる。緊張のため体がガチガチに固まってしまい、いつも通りにできなかったというのは、このノルアドレナリン過剰の状況だろう。

 その点、トップ・アスリートたちはノルアドレナリンの分泌バランスが実に見事だ。オリンピックという大舞台で、ノルアドレナリンをしっかり出して集中力を高め、なおかつ緊張しすぎたりしない。

 どうやったらそんなことができるのか。日本女子カーリングチームのふるまいを見ていると、ヒントがあることに気づく。

「そだね~」

 ふんわりした北海道弁が話題になった。チームみんなが北見市出身ということもあって、自然体の言葉が行き交っていた。これが副交感神経を刺激し、緊張の緩和になったと思う。

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