1年会話をしていない家庭内別居夫婦 夫の定年後に大問題発生

NEWSポストセブン / 2018年4月4日 16時0分

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家庭内別居夫婦が還暦を機に再出発(写真/アフロ)

 60才といえば還暦、定年、引退…もう老後?って、そんなの一昔前の感覚です。だってまだ人生は残り40年もある時代。今の“60代女子”はまだまだ現役。そこで、60才で人生をリセット&リスタートさせた60才専業主婦・前田恵美さん(仮名)にインタビュー。

 25才の時、同じ年の夫と恋愛結婚。ひとり暮らしをしている34才の独身息子、北海道に嫁いだ32才の娘と孫が2人がいる前田さんの場合は──。

 * * *
 夫はとにかく見栄っ張り。勤め先の建設会社では部下の前でいい顔をしていて「いつも旦那さんにはごちそうになって…。いい上司でありがたいです」

 なんて、お礼の電話や手紙をよくいただくんです。でも、私たち家族からしたら、それって誰の話?ってもんです。だって、そのせいでわが家は借金まみれだったんですから。“オレ様長男”な夫は、気に入らないことがあるとすぐに暴れる人で、真冬の夜中に乳飲み子を抱えて、近所の家に逃げ込んだこともありました。

 借金も、自分の実家には隠していて、清算のお願いに行くのはいつも私。「あなたがしっかりしていないから」と言う義母に対し、“その言葉、そっくりそのままお返ししたい”というセリフを、何度のみ込んできたことか。

 それでも離婚しなかったのは、愛…ではもちろんありません。なんせ、長女を28才で産んでから、セックスレスですし、男女の情なんてありません。息子が15才の時、「お母さん、もうがまんしないで、離婚して3人で暮らそう」 と言ってくれたんです。でも、その選択をしたら、子供たちは経済的に進学できなくなると思い、踏みとどまりました。

 その代わり、家庭内別居生活に入りました。1年間会話をしないこともザラ。夫が多忙なうちはよかったのですが、問題は夫の定年後に起こりました。

◆離婚しない、でもがまんもしない選択

 夫は再雇用されたものの、週3日勤務なので、4日も家にいるんです。すると、「茶」「飯」にはじまり、命令される回数が増えたんです。この地味な攻撃が、かなりのストレスに。結果、巨大な子宮筋腫ができてしまい、私は入院して手術することになったんです。

 それでも見舞いにすら来ない夫。しかも帰った途端、

「掃除しとけよ」

 見れば、わずか1週間で、床が見えないほどのゴミ屋敷に。さすがにブチ切れました。殺されてもいい覚悟で、「私はあなたのママではないし、奴隷でもないので、今後、あなたの世話は一切しませんから!!」そう宣言したんです。そして、本当に家事を一切放棄しました。すると案の定、キレて暴力を振るってきたので、私は逃げることにしました。息子の家や北海道に嫁いだ娘の家を渡り歩き、ちょっとした“バカンス”を満喫。1か月ほどブラブラした後、荷物を取りに家に帰ると、意外にも、家はそれほど汚れていません。夫は家にいたので、殴ってくるかと思いましたが、「おかえり」なんて、殊勝な一言。どうやら、さすがにひとりで家事をがんばり、私の苦労を少し理解したようでした。

 それからは、家にしばらくいることにしました。それまで、私が出かけようが何をしようが興味がなかったくせに、最近では「どこに行くんだ?」と聞いてくるように。先日はウオーキングに行こうとすると、「おれも行こうかな」なんて…。

 ずっと憎んできた夫ですが、こうして長い時間を過ごしてこられたのも、何かの縁なのかな…と思い、今では前より、お互いに寄り添うような気持ちが生まれてきたように思います。

※女性セブン2018年4月12日号

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