石破支持の議員はなぜ負け戦に身を投じたのか、本音を直撃

NEWSポストセブン / 2018年9月22日 16時0分

◆勝つために出たわけではない

 総裁選後に人事で冷遇されかねない不安はなかったのか。

「もともと厚遇されていたわけではない。石破さんを推した人たちに、人事を期待している人なんていないでしょう。今回の総裁選は勝つために出たわけではなく、目指すのはある程度の地方票を獲得し、惨敗にならないことです」(橘氏)

 政治ジャーナリスト・野上忠興氏は、“持たぬ者”になる強みをこう指摘する。

「安倍一強と言われる中で自民党内には総裁選で公然と反旗を翻した数十人の反安倍勢力が生まれた。安倍首相は恫喝も通用せず、ポストというエサでも釣られない彼らの存在を脅威に感じているはずです。反安倍勢力は来年の統一地方選や参院選で自民党が議席を大きく減らせば、安倍政権は次第に死に体化していくと読んでおり、その時が本当の勝負の時だと考えている。安倍首相はそれが気が気でないから党内粛清に乗り出さざるを得ない」

 歴史的に状況が似ているのは幕末の安政の大獄だ。大老・井伊直弼が反対派を弾圧し、次々に粛清しても徳川幕府の崩壊は止まらなかった。

 これから嫌でも政権末期に向かう安倍首相も、反対派を干し上げるだけで求心力低下を食い止めるのは難しい。国民の政権への失望を招く可能性もある。

 これから繰り広げられる無情の粛清は、自民党の「幕末動乱」の始まりを告げている。

※週刊ポスト2018年10月5日号

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