相続ルール改正 介護した嫁が相続で報酬獲得へ、時給いくら?

NEWSポストセブン / 2018年10月18日 7時0分

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嫁にもお金を受け取れる権利が

 9月17日の「敬老の日」に合わせて総務省が発表した推計によると、総人口に占める65歳以上の高齢者の割合は約28%、3500万人を超えた。今後ますます進む高齢化と切っても切れない「介護」は、これまで相続トラブルの種にもなってきた。

 義理の両親の介護一切を引き受けて、辛い思いも何度もしたにもかかわらず、いざ遺産相続となると、相続人になれるのは配偶者や子供だけで、「嫁」は蚊帳の外……2018年7月に改正された相続に関する民法の規定を見直す改定案(2019年1月以降に順次施行)だが、今回の法改正には、そんな“不公平感”を是正するポイントもある。

 もともと、介護の度合いに応じて相続額を増やす「寄与」という考え方があった。円満相続税理士法人の代表・橘慶太氏が解説する。

「寄与とは、平たく言えば、例えば長男は次男より親の介護をしっかりやっていたから、相続額を多めに配分しよう、というような考え方です」

 ただ、従来は配偶者や子供など法定相続人でなければ寄与が認められなかった。それが今回の法改正で、“長男の嫁”のような相続人ではない親族も、「特別寄与料」を他の相続人に請求できるようになった。ここで言う「親族」とは、6親等内の血族、配偶者、3親等内の姻族を指す。嫁(1親等の姻族)や孫(2親等の血族)はもちろん、「いとこの子」(5親等の血族)のような遠縁も含まれる。

◆“ちょっとした手伝い”なら?

 特別寄与料は法定相続人に対して請求することになる。仮に請求額を100万円として、法定相続人が長男である夫と次男の2人だとすると、特別の寄与が認められれば長男と次男の相続額が50万円ずつ減額されて、“長男の嫁”に100万円が支払われる。

 しかし、この「特別寄与」が認められるのは、実はそう簡単ではない。相続コーディネーターで夢相続代表・曽根恵子氏はいう。

「正直、ハードルはかなり高い。“無償またはそれに近い”“少なくとも1年以上”“ほかの仕事をせず介護に専念していた”といった場合が寄与の条件になり、相当な労力を傾けたケースに限られます。

 病院の送迎とか、食事や身の回りの世話をすることは、親族としてある程度は行なうものとして、他の相続人が寄与料の支払いに同意しないためです。入浴の介助だとか、ヘルパーや介護福祉士の代わりに日常生活をサポートした部分についてしか認められないのが実情です」

◆“姑の介護”は時給850円!?

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