ガッツ石松 「チャレンジありきで納得する人生だよ」

NEWSポストセブン / 2018年10月19日 7時0分

写真

思い出のグローブを手にするガッツ石松

 グラビア写真界の第一人者、渡辺達生氏(69)が“人生最期の写真を笑顔で撮ろう”とのコンセプトで立ち上げた『寿影』プロジェクト。渡辺氏は、自然な笑顔を引き出すべく、撮影する人に「一品」を持ってきてもらって、それにまつわるエピソードを聞きながら撮影する。

 元プロボクサーのガッツ石松氏(69)が持ってきたのは、世界王者奪取時のグローブだった。

「やったぞ、バカヤロー!」

 1974年4月11日。真っ赤なグローブで放った「幻の右」で、チャンピオンのロドルフォ・ゴンザレスを倒した直後、騒然となった会場でガッツ氏は叫んだ。

「俺が勝つとは誰も思っていなかった。バカヤローは8年間も耐えて耐えてやり続けた誇りが、世間に向けて言わせたんだ」

 世界王者のタイトルを5度防衛。引退後は唯一無二の存在感で子供の頃からの夢だった俳優業もこなし、ハリウッド映画にも出演して成功を収めた。反して選挙出馬で3億円の借金、商売もすべて失敗と辛酸も舐めた。

「『愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ』という言葉があるが、俺は前者。良くも悪くもチャレンジありきで納得する人生だよ」

 近頃、意識するのは人間関係の整理。「数が多いほうがいい時代は過ぎた。今後は本当に心が通じ合える“心友”だけ残したい」

 そして、波瀾万丈の人生も面白かったが、晩年は穏やかに悠々自適が理想と締めくくった。

【プロフィール】がっつ・いしまつ/1949年、栃木県生まれ。元プロボクサーで、アジア人初のWBC世界ライト級チャンピオン。生涯戦績は51戦31勝(17KO)14敗6分。ボクサー引退後は俳優、タレントとして活躍。プロボクシング世界チャンピオン会会長

◆撮影/渡辺達生、取材・文/スペースリーブ

◆小学館が運営する『サライ写真館』では、写真家・渡辺達生氏があなたを撮影します。詳細は公式サイトhttps://serai.jp/seraiphoto/まで。

※週刊ポスト2018年10月26日号

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