横浜は今後「ベニスのような街づくり可能」と大前研一氏指摘

NEWSポストセブン / 2012年1月10日 7時0分

英エコノミスト誌の調査部門が世界140都市を対象にした「世界で最も住みやすい都市」ランキングでは、1位のメルボルンや3位のバンクーバーなどオーストラリアとカナダの都市がベスト10の常連になっている。大前研一氏が解説する。

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日本の都市は上位に入っていないが、開発余地のある水際が存在するという点で、将来匹敵する可能性を秘めるのは東京と横浜だろう。

ただし、東京は、佃、勝どき、晴海、豊洲などを住宅、商業地区、オフィス街として一体的に再開発すればよいのだが、現在のように虫食い状態でタワーマンションばかりが建ち並ぶようでは、どうにもならない。

横浜のみなとみらい地区は、今のところ丸の内のオフィス街が移転してきたような殺風景で潤いのない街になっている。水際を柵で囲ってしまったので、親水性が台無しだ。赤レンガ倉庫あたりまで歩いていくコースは人気があるが、人々が集うところ、とまではいっていない。

とはいえ、横浜は今後のやり方次第では、以前から私が提案している「ベニスのような街づくり」ができるかもしれない。すでに横浜駅東口~みなとみらい~赤レンガパーク~象の鼻パーク~新山下を結ぶ新交通機関「水上タクシー」がスタートするなど計画が動き始めたので、今後の林文子市長の手腕に期待したい。

いうまでもなく日本は治安の良さでは、世界で圧倒的に高い評価を得ている。問題は街並みの景観なのだ。誰もが住みたくなるような景観の都市はどこにもない。

シドニーは港湾再開発でランドマークとなるオペラハウスを建設し、ダーリングハーバーという水際の副都心も造っている。臨海副都心が無機質な“丸の内”になってしまっているのとは対照的だ。逆にいうと、水際をうまく人の集まる場所にし、景観を重視して整備すれば、世界が認める住みやすい都市にすることができるのだ。

※週刊ポスト2012年1月13・20日号



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