高齢者の「月に行った」発言には「月はどうでした?」と答えよ

NEWSポストセブン / 2018年11月21日 7時0分

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傾聴は相手と心でつながる技法

 認知症を患う高齢者は、時に「常識の枠外」の発言をする。介護をする子供世代は、そういった言葉にどう対処すればいいのか頭を悩ませているだろう。そこで、心理学博士・臨床心理士原心理相談室長の原千恵子さんに対処法を教えてもらった。

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 高齢者は社会的役割を引退し、心身も衰え、とても不安で寂しいのです。表面は不快な態度でも、心のつながりを求めています。傾聴はまさにそのようにつながるための技法。相手の言動をすべて受け入れ、同じ視点で話します。

 たとえば認知症の人が「月へ行ってきた」「お金を盗られた」と言えば、いずれも事実ではないかもしれませんが、本人にはそれが真実。「月はどうでした?」「お金がなくなって困りましたね」と返せば、そこから話が始まります。

 日本人は常識や世間の標準をとても重視しますが、傾聴ではむしろそれらを外して、本人だけを見るのです。それは親が若かった頃の親子関係とは違うかかわり方かもしれません。

 1日10分でよいので、親御さんの話、心の奥にあるものを傾聴し、心通わすことに集中してみて。少しずつでも、よい空気が生まれるはずです。

※女性セブン2018年11月29日・12月6日号

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