貧困家庭の“雪男少年”が中国で話題、善意の寄付で生活好転

NEWSポストセブン / 2019年2月11日 16時0分

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農村の貧困問題をめぐる議論が大きな話題に

 中国では昨年1月、酷寒の雲南省の山岳地帯で生活する8歳の少年が小学校に通学途中に降雪のために頭髪と眉毛が真っ白く凍り付いた姿が、「雪男」あるいは「アイスボーイ」などとネット上で紹介され、農村の貧困問題をめぐる議論が大きな話題を呼んだ。

 その1年後のいま、少年の家庭には多額の寄付が集まり、学校から10分のところに自宅を建設できた。「将来は警官になり、悪い奴を捕まえたい」などと将来の希望を語るほど、元気な姿がネット上で紹介されており、「中国の人々の善意の証」といった称賛がネット上で書き込まれている。

 この少年、王福満君は、1年前は学校から4.5km離れた自宅から、山岳地帯の険しい山道を1時間以上もかけて歩いて通学しなければなかった。マイナス9度の気温のなか、必死の思いで学校に到着した直後の、頭髪と眉毛が真っ白くなった王君の写真を担任教師が撮影。同級生らが王君の姿を見て、「わーい。雪男。氷男(アイスボーイ)」などとはやしたてていたことから、写真を中国語版ツィッター「微簿(ウェイボ)」に投稿した。

 担任の教師や校長先生はさらに、寒さのため、しもやけだらけで、泥などで汚れてむくんだ王君の手や、国語や算数などノートの写真も掲載したところ、全国各地から「貧困家庭の厳しさを笑うものではない」などの声が多数寄せられた。

 微博のユーザーの多くは当時、欧君の不屈の精神と忍耐を称賛するメッセージを書き込んでいる。あるユーザーは、「この子は、知識が自分の運命を変えられると分かっている」とつぶやき、多くの共感を得た。

 中国中央テレビ局(CCTV)によると共産主義青年団の支部が、王君が通う学校の生徒全員に衣料が生き渡り学校に暖房が設置できるようにと10万元(約170万円)を寄付したほか、中国全土から多くの寄付が寄せられた。

 また、王君の父親にも同情があつまり、これまでは建設現場に止まり込みで毎月3、4回しか自宅に帰れない忙しい仕事の割には100元(約1700円)ほどの月給しかもらえなかったが、いまでは毎日200元の収入が得られる建設現場で働けるようになったという。このおかげで、学校から10分ほどの場所に家を建てたほか、ほとんどなかった家財道具も増えて、テレビなどの電化製品も揃えられたという。

 王君は生活環境の変化について、多くの人々の善意に支えられていることを担任の教師や校長先生から教えられており、将来の夢も「人々の役に立てるように、警官になりたい。悪い奴を捕まえないといけない」などと話しているという。

 中国メディアは北京在住の格差問題専門家の話として、「中国の農村地帯の生活はまだまだ貧しい。教育をまともに受けられない子供たちもたくさんいる。王少年だけでなく、多くの恵まれない子供たちに愛の手を差し伸べてもらいない」というコメントを紹介している。

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