文在寅氏に大ブーメラン 徴用工被害者1386人が韓国政府訴えた

NEWSポストセブン / 2019年3月4日 7時0分

「韓国では1965年に結ばれた韓日条約の交渉記録が公開されています。それによると賠償については日本側が行なうという申し出について、韓国政府は『自国民の問題だから韓国政府で行なう』と返答しています。『韓国側が無償提供された3億ドルを使い、強制連行者を含む賠償協議を行なう』ともあります。これらの資料は証拠として裁判所に提出しました。韓国政府には、国家が利益を横領したという『不法行為』と、国家が不当に利得を得たという『不当行為』、その2つの問題があるという理由で我々は裁判を起こしたのです」

 つまり、被害者が手にする権利を有する金銭を政府が「横領して使い込んだ」という主張なのである。

 今回、徴用工で韓国政府を提訴した原告は1103人。韓国政府を相手に複数の裁判が起こされており、軍人・軍属等の広義の意味での徴用者を含めた原告の累計は1386人に上り、さらに増え続けているという。

「日本企業を訴えている民族問題研究所などは日本による植民地支配が不法だったと主張し裁判をしていますが、韓国が弱かったから植民地にされたということに対して、ナショナリズムの観点だけで不法と言うのは間違っている。さらに韓日条約での取り決めを無視して、日本企業を訴えることにも無理がある。国家間の問題は事実と公平性を鑑みて取り組むべきなのです。

 我々の裁判は新しい視点を取り入れた、理知的なものだと考えています。今まで韓日条約を対象とした裁判は前例がありません。秋頃にソウル地裁で判決が出ると考えていますが、これは史上初の注目すべき判例となるはずです」(同前)

◆被害者と遺族の苛立ち

 こうした韓国政府相手の裁判が起こされた背景には遺族会の焦燥があった。

 慰安婦問題では挺対協(現・日本軍性奴隷制問題解決の為の正義記憶連帯)、徴用工問題では民族問題研究所といった“極左”市民団体──韓国では「運動圏」と呼ばれる──が文政権と歩調を揃えるような意見を唱え、歴史問題を牛耳っている状況にあるからだ。

 市民団体だけが我が物顔で活動する一方で、被害当事者は道具として利用されるだけ。状況が何も改善されない現実に被害者や遺族は苛立ちを覚えている。

「政府は挺対協や民族問題研究所を経済的に支援し、メディアも彼らに協力している。一方で、私たち被害者団体には1ウォンの援助もありません。被害者に顔を背け、『運動圏』だけを支援することは本末転倒なこと。

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