鉱山への投資話に弁護士 「まともなことではない」「山師」

NEWSポストセブン / 2012年2月24日 16時0分

 竹下正己弁護士の法律相談コーナー。今回は「鉱山採掘への投資を申し込んでみようと思うのですが」と以下のような質問が寄せられた。

【質問】
 鉱山への投資を勧めるパンフレットが届きました。採掘権を買えば利益が大きいということなので、申し込んでみようと思うのですが、「怪しいからやめたほうがいい」という人もいて迷っています。このような投資を考える場合に大事なことがあれば、アドバイスをください。

【回答】
 まず、鉱山採掘権販売は、まともなことではないと思います。採掘権とは、一定の鉱物を採鉱して取得する権利です。国から付与され、鉱業原簿に登録される権利であり、譲渡も可能ですから、権利を小口に分けて分譲することもあり得ないことではありません。

 しかし、鉱山の経営は莫大な経費がかかることであり、一般消費者から集めたお金程度で実施できる事業ではありません。十分な調査と試掘などにより鉱物の実証が前提となり、その上で大がかりな設備も必要です。膨大な資金を必要とするため、銀行や鉱物に関連する大企業が投融資して開始できる事業です。従って今回の話は危ない儲け話です。ひと山当てようと探鉱する人を山師といいますが、その典型のような話です。

 法的にいえば、鉱山事業への投資には、いろいろな形態があります。広く消費者から資金集めをするとすれば、事業を行なう会社の株式を発行し、株主を募集して払い込みを受ける方法や、社債を発行して借り入れをすることが考えられます。

 いずれも一定の規模以上の募集は、誰でもできるというわけではなく、金融商品取引法により、金融取引業の登録をした業者や、同法の認める銀行などの業者でなくては扱えません。

 また、勧誘する担当者は、外務員登録を受けていることが必要です。さらに、仮に資格があっても、扱っている商品が信用できるとは限りません。勧誘する権利の種類と内容、さらに投資する相手の信用性については、注意する必要があります。納得できないときはすぐに契約を決断せず、家族や友人などとも相談してからにすべきです。

 株式などの金融商品の取引には、クーリングオフが適用されません。一旦契約すると解約が簡単ではないので、慎重にしてください。

※週刊ポスト2012年3月2日号



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