専門医も飲まない下痢止め錠 「下痢は止まるが菌も留まる」

NEWSポストセブン / 2019年3月17日 7時0分

柴田内科・消化器科クリニック院長の柴田実医師

 どんな薬にも、必ず効能などの「メリット」と、副作用などの「デメリット」がある。その両方を天秤に掛け、患者にとってメリットのほうが大きいと判断されたときに薬が処方される。だが、その判断が必ず信頼できるとは限らない。

 40歳以上の男性に多い下痢。数多くある「下痢止め」の中には専門医が「飲まない」とするものもある。

「処方薬であるブスコパン錠を、私は飲みたくありません」──そういうのは、柴田内科・消化器科クリニック院長の柴田実医師だ。

「この薬は腸管のはたらきを抑制し、強力な下痢止めとして作用します。知っておきたいのは、『下痢』というのは、病原菌を体の外に出すという正常な防衛反応でもあるということです。効き目の強い薬によって、下痢をピタッと止めてしまうと、菌が腸内に残って、かえって症状が悪化してしまうことがあります」

 ブスコパン錠の添付文書でも、細菌性下痢患者への投与は「原則禁忌」とされており、特に必要とされる場合は〈慎重に投与すること〉としているが、柴田氏はさらに慎重な姿勢だ。

「私は薬を飲むとしたら『ビオフェルミン止瀉薬』のような腸内細菌の状態を整えるものがいいと思います」(柴田氏)

 また、便秘薬について、柴田医師はこう話す。

「下剤の中でも『大腸刺激性下剤』というタイプは、大腸の運動を促進し強制的に筋肉を動かして排便させるので腹痛を伴うことがあり、私は使いたくない。

『浸透圧下剤』というタイプなら“硬くなった便を腸内で軟化させる”というアプローチなので、比較的体への負担が少ない。ただし、腎機能が低下した高齢者の場合は、高マグネシウム血症や不整脈を起こす場合がありますので注意が必要です」

※週刊ポスト2019年3月22日号

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