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「ライバル会社があってこそ企業は成長する」は本当か?

プレジデントオンライン / 2015年9月3日 12時15分

『図解!業界地図2016年版』(ビジネスリサーチ・ジャパン著/プレジデント社刊)

■国内外でライバルと戦う日本企業

ありとあらゆる業界で、苛烈な競争が繰り広げられている。ある製品やサービスを提供するのはただ1社ということはあっても、ライバルが存在しない業界はない。

携帯端末の運営会社であるキャリアでいえば、NTT、ソフトバンクグループ、KDDIがライバル関係にあることは、スマホを使っているとすれば、小学生でも知るところだろう。

金融機関では、三菱UFJフィナンシャル・グループ、みずほフィナンシャルグループ、三井住友フィナンシャルグループの3グループが、覇権争いを繰り広げている。

総合商社は三菱商事、三井物産、住友商事の旧財閥系と伊藤忠商事、丸紅の5社による競合である。

コンビニ王者のセブン-イレブン・ジャパンが展開するセブンイレブンの独走阻止に動いているのは、ローソンとファミリーマートであり、流通業界全体でいえば、イオンとセブン&アイ・ホールディングス(HD)のトップ争いも激しい。

もちろん、ライバルは国内企業にとどまらない。トヨタ自動車の当面のライバルは、ドイツのVWであり米国のGMだ。

鉄鋼の新日鉄住金の競合先は、アルセロール・ミタル(ルクセンブルク)であり、韓国のポスコや中国勢である。

海外のトップグループにはやや引き離されているものの、医療用医薬品の武田薬品工業、アステラス製薬、第一三共、大塚HDなどは、国内企業同士で競い合う一方で、ファイザー(米)を筆頭とする世界大手との競合も避けられない。

広告代理店の電通も、世界大手のWPPグループ(英)、オムニコム・グループ(米)、ピュブリシス・グループ(仏)、インターパブリック・グループ(米)の4強に挑む構図。

■アップル、サムスン電子の驚異の経営数値

ユニクロを展開するファーストリテイリングは、世界4位としてインディテックス(スペイン)、H&M(スウェーデン)、ギャップ(米)の背中に迫ってきた。

医療機器や鉄道車両分野では、日立製作所や東芝、富士フイルムHD、川崎重工業などの国内勢は、まだまだ海外企業に引き離されているが、米国のGEやJ&J、メドトロニック、それに欧州勢のシーメンス、フィリップス、アルストムなどに挑むことで、今後の成長を目指していることはいうまでもない。

テレビ局や有料放送各社、それにDVDレンタル店にとっては、新たなるライバルの出現、ということだろう。動画配信世界最大手、ネットフリックス(米)が国内で配信サービスを開始する。

『図解!業界地図 2016年版』では、それぞれの業界におけるプレイヤーや現在のポジションはもちろん、ライバル関係については、海外企業を含めて主要な経営指標も紹介。気になる企業の国内外における存在感がわかるように配慮した。

それにしても、米国のアップル、それに直近では陰りがみえるものの韓国のサムスン電子の経営数値は、飛び抜けている。アップルの場合、売上高こそトヨタ自動車を下回るが、獲得するキャッシュ(営業キャッシュフロー)は、トヨタのほぼ倍である。サムスン電子が計上している研究開発費は、世界最高水準だ。

本書では個々の企業や業界の現状と動向、ライバル関係などをできるだけ一目で理解し、俯瞰できるように図版も多用している。業界や企業の動向について気になることがあったら、ページを追ってみてはどうだろうか。

(ビジネスリサーチ・ジャパン代表 鎌田 正文)

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