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新浪剛史流「勉強会」で社会の流れをいちはやく掴む

プレジデントオンライン / 2015年10月21日 13時15分

サントリーホールディングス代表取締役社長 新浪剛史氏●1981年、三菱商事入社。91年ハーバード大学経営大学院修了。2002年ローソン社長に就任。14年10月から現職。

違いはポテンシャルではなく、心構えと日々の習慣にある。熾烈なグローバル競争が激化する中、成果を出す人の特徴とは? アンケート調査が示す、歴然たる結果に激震が走る!

会社で頑張っていれば大丈夫な右肩上がりの時代はすでに終わった。自分の市場価値を自分で上げ続けなければならない。目の前の仕事だけに終始し、飲みに行く相手も同僚という生活では、激変する社会の動きから確実に取り残されてしまう。この危機から脱するのに大いに役立つのが勉強会だ。

サントリーホールディングス代表取締役社長の新浪剛史氏は、勉強会を強く勧める経営者の一人。勉強会に時間を費やす理由についてこう言う。

「経営者の仕事とは、いちはやく社会の大きな流れを感知することだと考えているからです。俯瞰ができず、目の前の効率だけにとらわれていると、取り返しのつかない失敗を招くのです。経営に邁進するのは当然。そのうえで、社会の動きに応じた手を打つ。勉強会で手がかりを探すわけです」(プレジデント誌10/2.1)

新浪氏が勉強会の必要性を感じたのは、三菱商事に入社したての頃に参加した社内外の勉強会だったという。自分より忙しいはずの先輩たちが、経営に限らず歴史や哲学のことにも詳しいことに驚く。回を重ねるたびに、「自分はまだまだだ」と痛感したという。そして、入社後配属された部署が「傍流」だったことが勉強会に参加するようになった大きな理由だったという。

「会社にとって自分が商品だとすれば、マーケティング上の違いがなければ売れない。その違いをつくりたいという思いで積極的に勉強会へ参加しました。『変動相場制』の勉強をいち早く始めたのは、そうした意識の表れでした。

当時、砂糖部の先輩たちは砂糖相場ではベテランでしたが、為替相場にはあまり詳しくなかった。僕は勉強会のメンバーの銀行マンから、『変動相場制では為替が重要になる』と聞いていた。相場の動きやコンピュータの発達を考えれば当然の結論です。その結果、独自に勉強していたおかげで、部内でも重用されることになりました」(09/4.13)

勉強会は中身もさることながら会ってみたい人がいたら参加してみるのもいい。尊敬できる人や、自分にないものを持っている人は、その存在が生きた教科書でもある。健康関連商品を扱う日本最大の通販サイトのケンコーコム社長である後藤玄利氏がこう話す。

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(上)役員以上はセミナーや勉強会も活用(下)役員以上の85%はセミナーや勉強会に「行く」、課長以下の68%は「行かない」

「同業かどうかを問わず自分が刺激を受け、自分を高められそうな勉強会やセミナーには積極的に顔を出しています。参加している人もそのコミュニティに対して何か価値を出したいと考えている人たちが集まっています。その点、異業種交流会は、交流することが目的になって、いかに自分がテイクしようかと考える人が集まっていることが多く、ほとんど参加しません。世の中に役に立つことを何か変えていきたいといった思いがある人たちに接すると新たな気づきが得られます」

(ジャーナリスト 吉田 茂人 門間新弥=撮影)

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