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イーオン社長 英語の聞き取りをするコツは「音読」にあり

プレジデントオンライン / 2017年4月22日 11時15分

三宅義和・イーオン社長

■耳も、目も、口も使う「オーバーラッピング」

苦手な英語を話せるようになるコツは、ずばり音読。声に出せない音は聞けないからです。自分の出した声が耳に入ってきますから、それがリスニングの上達にもなります。日本人は紙の上の勉強だけで、声に出して練習しない。ブロークンな英語でもいいから、自信を持ってどんどん話すことです。外国人と会う機会があれば、積極的に話しかけてください。

とはいえ、ある程度の準備をしてないとしゃべれません。例えば、自分の趣味について話すとか、世界情勢を語りたいのであれば、そのための単語や基本例文を覚えることです。それも声に出してということがとても重要です。仕事柄、何人もの「英語の達人」に話を聞きますが、みなさん「声に出して練習して、それが瞬時に出てくるぐらい、自分のなかにいろんな言い方を蓄積することが大事だ」と言います。

自分の声がネイティブの自然な英語に近い発音にできるようになればなるほど、リスニング力は上がります。ただし、ジャパニーズイングリッシュで滅茶苦茶な発音ではそうはいきません。そこで、英会話教材の音源に合わせて、テキストを見ながら音読していくのです。これを「オーバーラッピング」と言いますが、耳も、目も、口も使うので、とても効果的な学習になります。

何度もオーバーラッピングし、同じように発音できるようになると、本当に不思議なのですが、イントネーションとか、単語の連続性が聞き取れるようになります。例えばザッツ・ア・グッド・アイデアしかわからなかったものが、「ザッツァ・グッダイディア」でもすんなり耳に入り、理解できるようになってくるのです。

■音読の練習をすれば、必ずリスニングが上達

長く続けるためにも、興味の持てる分野で練習するのもいいでしょう。例えば、好きなミュージシャンの曲なら、歌詞カードを見ずに歌えるようにするとか、有名なスピーチを朗読する。それを繰り返し行っていると、すごく力がつきます。

『対談(2)!日本人が英語を学ぶ理由』三宅義和著 プレジデント社

そして、英語を好きになってほしいと思います。もちろん、最初から好きな人はそれほどいませんが、学校の授業やクラブ活動、あるいは語学留学などで英語にはまり、そこから一気に上達していく例は少なくありません。日本人は誰でも、中学・高校で英語を習っているので、それなりの蓄積はあります。海外にしばらくいると、ある日突然、英語が聞き取れるというのは、そうした素地があるからです。

そこに、音読の練習を加えれば、必ずリスニングができるようになり、どんどん話せるようになります。とにかく、声に出すことが上達のコツです。私自身の経験から言っても、声に出す練習をしっかり継続しているときは、リスニング力がものすごく上がっているものです。テレビでCNNニュースを見ていても、キャスターの会話や記者のレポートがほとんど聞き取れます。

ところが、多忙にかまけて、音読の練習をサボっていると聞き取りづらくなってしまいます。正しい勉強法を継続することができれば苦手な英語でも身につけることができます。

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三宅義和(みやけ・よしかず)
株式会社イーオン代表取締役社長
1951年、岡山県生まれ。大阪大学法学部卒業。85年イーオン入社。人事、社員研修、企業研修などに携わる。その後、教育企画部長、総務部長、イーオン・イースト・ジャパン社長を経て、2014年イーオン社長就任。一般社団法人 全国外国語教育振興協会元理事、NPO小学校英語指導者認定協議会理事。趣味は、読書、英語音読、ピアノ、心身統一合氣道。

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(イーオン代表取締役社長 三宅 義和 岡村繁雄=構成 澁谷高晴=撮影)

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