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SUBARU社長"米国一本足打法"修正は必須

プレジデントオンライン / 2018年10月6日 11時15分

SUBARU社長兼CEO 中村知美氏(AFLO=写真)

■無資格検査、燃費データの改ざん……SUBARU復活なるか

「一連の不適切な事案について、ご心配とご迷惑をおかけしていることをおわび申し上げます。2度と起こさないよう徹底した調査をして、一刻も早く信頼を取り戻したい」。2018年6月の株主総会後、多くの企業で社長が交代したが、SUBARUの中村知美氏ほど、幾多の苦難と重責を担って就任した新社長も少ない。

17年10月の無資格検査問題発覚以降、新たに燃費データの改ざんなどの不正や法令順守の不徹底も判明。旧態依然とした企業風土の改革は待ったなしだ。さらに、国内新車販売数は前年割れの苦戦が続き、世界販売に占めるシェアが6割を超えるドル箱の米国市場もトランプ政権の関税率引き上げ問題が浮上。米国“一本足打法”の修正も喫緊の課題だ。

しかも、暗雲が立ち込める中でいきなり登板となった中村氏は当初、社長兼COO(最高執行責任者)として高収益体質を築いた前任の吉永泰之会長と二人三脚でかじ取りする予定だった。しかし、その後も次々と不正が発覚し、吉永氏は膿を出し切れなかった責任を取って代表権とCEO(最高経営責任者)を返上。中村氏は予期せぬ波乱の筋書きで権限が集中し、就任早々「新中期経営ビジョン」を“会長抜き”で発表するなど責任の重さは増すばかり。

入社時は財務部門で鍛えられてから国内外の営業畑が長く、稼ぎ頭の米国法人の会長職も経験。だが逆風下のマネジメントは未知数。消費者からも厳しい目が向けられている中で、傷を負ったブランドの信頼をどこまで取り戻せるか。

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中村知美(なかむら・ともみ)
SUBARU社長兼CEO
1959年生まれ。82年慶應義塾大学法学部卒業後、富士重工業(現SUBARU)入社。2018年6月代表取締役社長兼CEOに就任。

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(経済ジャーナリスト 福田 俊之 写真=AFLO)

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