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予定表に空き時間のない人は成長できない

プレジデントオンライン / 2018年10月19日 9時15分

※写真はイメージです(写真=iStock.com/NicoElNino)

スケジュール管理に正解はあるのか。メンタリストのDaiGo氏は、「お金を毎月0円まで使い切る人がいないように、スケジュールに空き時間がないことは非常に危険。空き時間がないと、成長できなくなる」と指摘する。そのうえで「スケジュールに空きを作るには、細かすぎるほど予定を書き出すべきだ」という。その理由とは――。

※本稿は、メンタリストDaiGo『倒れない計画術』(河出書房新社)を再編集したものです。

■そんなスケジュール管理で大丈夫?

自分の未来を自分でつくるための段取り。それがスケジュールです。

私がGoogleスケジュールを開き、自分のスケジュールを書き込み、管理しているときに考えているのは、自分の未来がよりよくなること。他人がつくった自分には合わない習慣から逃れ、自分の人生の目標がかなえられるような段取りをしていくこと。

スケジュールは予定を書き込むだけのものではなく、今日よりも明日、明日よりも明後日、今月よりも来月、今年よりも来年の自分を向上させていくための最良のツールです。

もし、あなたが「火曜日、朝9時~出張。水曜日、17時に帰社」的な書き込みでスケジュールを管理しているなら、すぐに書き方を改めましょう。

現状のままではキャリアの大ピンチですが、同時に大きなチャンスでもあります。なぜなら、これからお伝えするスケジュールの立て方を取り入れることで未来が劇的に変わっていくからです。

■何のためにスケジュールを書き出すのか

多くの人はスケジュールについて、時間と予定を埋めるものだと勘違いしています。スケジュールは、何をするべきかを見やすくするためのものです。自分が何をして、どう時間を使っているのかを把握するためのもの。予定を次々と入れて、時間を埋め、安心感、充足感を得るためのノートではありません。

極端に言えば、「空きのないスケジュール=成長の可能性の乏しい人生」です。

あなたは、自分の口座のお金を毎月0円まで使い切る人がいたら、どう思いますか? かなりクレイジーな金銭感覚です。しかし、スケジュールに関しては詰め込んで時間を使い切り、安心してしまう。空き時間がないのは貯金が0円になるのと同じ状態です。

スケジュールは空いているほうがいい。空きのないスケジュールは、これ以上のことができないという未来を示しています。空欄を埋めるように予定を書き込んでいる人は注意してください。

■スケジュールには予定と行動、その予測時間を書く

私はできるだけスケジュールに空きをつくるよう努力しています。

その努力の1つが、どのようにスケジュールを書き込んでいくか、という段取りです。

というのも、1日は24時間以上には増えません。決まった時間の中で自由な空きスケジュールをつくり出すには、仕事やプライベートでの予定を効率的にこなし、空き時間をつくっていく必要があります。そのためには、日々を点検する視点が欠かせません。それがスケジュールにおける、事前準備であり、段取りなのです。

私はGoogleスケジュールに2週間単位でやるべきことをなるべく正確に書き込み、かかった時間、感じたことも後書きしています。1週間ではなく、2週間単位で管理しているのは、短期、中期、長期の目標に対して自分がどんな働きかけをしているのかが、ある程度、俯瞰(ふかん)的に見ることができるからです。

また、1カ月単位になると、1日1日の行動スケジュールを細かく書き込みにくくなってしまいます。

■DaiGoの朝のスケジュール

実際に私がどのような書き方をしているのか。ある日の例を挙げると、朝の予定はこんなふうに書いてあります。

7時に起床。

SIT(スプリント・インターバル・トレーニング。30秒全力で体を動かし、3分休み、再び30秒全力で体を動かすというトレーニング方法)。顔を洗って歯を磨き、ヨヒンベ15ミリグラム(サプリメント)、水を2リットル。

その後、コーヒーを1杯。テアニン、マカを3グラム。

ここまでが目覚めてから行うルーティンです。

起床直後に運動するのは、脳を目覚めさせるため。水分を摂取するのは血流を高めるため。各サプリメントは栄養を補うため。コーヒーはカフェインの補給によって脳のパフォーマンスを高めるためです。

起きた直後から取り組むことが正確に書かれているので、目にしたら毎日、確実にやるしかありません。もちろん、このルーティンに至るまでにも何度も試行錯誤を繰り返しています。

以前はSITではなく、ランニングマシンなどを使った通常のジムトレーニングを行っていました。しかし、時間がかかります。そこで、同じだけの効果が得られる方法がないか模索し、SITにたどり着いたわけです。

コーヒーを飲む量に関しても最新の研究データを調べ、カフェインは100ミリグラム以上摂取しても、効果に変わりがないと確認。

さらにサプリメントのテアニンとカフェインを組み合わせることで、集中力が10パーセント高まるというペラデニア大学の実験結果を知り、今はテアニンのタブレットを口に放り込んでからコーヒーを飲んでいます。ただ、サプリメントに関する情報は日々変化していくので、今後もよりよい組み合わせが見つかれば、躊躇(ちゅうちょ)せずにアップデートしていきます。

そのためにも何時に何をどの程度取り、どんな印象を持ったかの正確な書き込みが必要になってくるのです。

■行動を細かく書き込むことで実行度が上がる

ここまで読んで、「DaiGo、細かすぎる……」と感じた方もいると思います。

『倒れない計画術』(メンタリストDaiGo著・河出書房新社刊)

たしかに、細かいです。でも、想像してみてください。

もし、スケジュールに「朝7時から7時30分はトレーニング」とだけ書き、起床とともに「今日は何のトレーニングをしようか」と考えていたら、同じ内容をルーティンとしてこなせるでしょうか。

「だるいな」と感じている朝はサボってしまうかもしれません。あるいは、「今日は天気がいいから、外を走ろう」と1時間近くトレーニングにさいてしまい、しかも運動強度は下がるという展開になることもあるでしょう。

もちろん、気分転換に外を走ることはリフレッシュという意味で悪い選択ではありません。ただし、私が朝のトレーニングに求めているのは、その後の脳パフォーマンスを高めること。明確な目標を定めて、段取りを組んでいるのです。

細かく手順を書き込まずに、その場で「何をどんな順でやるか」を決めていたら、時間が足りなくなります。ですから、スケジュールには予定ではなく、普段やる行動を書き込んでいきます。

「やることは全部書く!」くらいの勢いで。

そのとき大事なのは、自分が取る行動とそれにかかる予測時間も書くことです。「何分かかる予定」ではなくて、「何分かかるのか」の予測。これくらいかかるだろうと書き込み、実際にやってみて、「何分かかったか」を記録。その後、「もっとかかる時間を減らすには? 短くするには?」と検証していきます。

その繰り返しによって、1つ1つの行動がブラッシュアップされ、むだがなくなり、1日24時間の中に空いた時間をつくり出すことにつながります。そして、なるべく空いた時間、スケジュールの隙間を増やすことを心がけて、改善していきます。

■空き時間が増えたら、新たなことにチャンンジする

トレーニングの方法1つにしても改善していくことで、時間を短縮することができ、スケジュールの空き時間を増やすことが可能です。空き時間、スケジュールの隙間はいわば貯金のようなもの。お金が余っていたら、他のことに使えるようになりますよね?

スケジュールに空き時間が増えていくと、新しいことにチャレンジすることができます。繰り返しになりますが、空き時間は可能性です。

スケジュールに空き時間がない人は、今以上の成長が見込めないということ。空き時間にアイデアを広げ、新たなことにチャレンジする人が成長する一方で、その努力を怠っている人は隙間なくスケジュールを埋めて満足します。

「自分はやるべきことをやっている。がんばっている。これだけのたくさんの仕事をこなしている。自分には価値があるんだ」と。

しかし、その延長線上には現状維持しかありません。

予定が埋まっていないと周囲から「仕事をしていないように思われる」という恐怖感もあるでしょう。けれども、あなたが今、スケジュールに書き込んでいる予定が本当に必要なものかどうかを見直すことからしか、変化は始まりません。

何をなくせるか考え、予定を減らしていくこと。究極まで減らしていったら、次に何に取り組むかを考えます。むだをなくさないと次の段階はやってきません。両手いっぱいに物を持っていたら、新しいものはつかめないのです。

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メンタリストDaiGo
慶應義塾大学理工学部物理情報工学科卒業。英国発祥のメンタリズム(人の心を読み、操る技術)を日本のメディアで初めて紹介し、多くのTV番組に出演。その後、活動を広げ、企業のビジネスアドバイザーやプロダクト開発、作家、大学教授として活動。ビジネスや話術から恋愛や子育てまで幅広いジャンルにおいて人間心理をテーマにした著作は、累計270万部を突破。

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(メンタリスト DaiGo 写真=iStock.com)

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