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片付け下手は「100%貯金ができない」

プレジデントオンライン / 2019年3月15日 15時15分

写真=iStock.com/KatarzynaBialasiewicz

■片付けができない人は、100%貯金ができない

「お金を貯めたい」という願望は、ほぼすべての方が持っているものでしょう。

私はFPとして20年間、いろいろな方の家計と向き合ってきましたが、お金が貯まらない人には明確な共通点があります。それは「部屋が片付けられないこと」。20年のキャリアの中で、部屋が散らかっていてお金を貯められる人は1人もいませんでした。

部屋が片付けられるかどうかはパーソナリティの問題であり、貯蓄とは無関係ではと感じる方も多いと思いますが、部屋が汚い人はお金を失う行動を取らざるをえないのです。

部屋を片付けないと、どこに何があるかわからなくなるため、必要なときに必要なものを使えず、既に持っているものを再び買ってしまいます。お金が貯まらない人の冷蔵庫や収納棚には、使いかけの調味料や日用雑貨、1つで十分な爪切りや耳かきが複数あり、明確な無駄遣いをしていることが見て取れます。

また、片付けは言い換えれば「必要なものと必要のないものを見極める作業」です。これを日常的に行っている人とそうでない人では、出費に対する意識も違ってくることは言うまでもないでしょう。これは収入の多寡とは関係なく発生する問題であり、耳の痛い読者も多いと思います。

ズボラな習慣を変え、「お金が貯まる人」に変身するには、目的の設定も大切。漠然とお金を貯める、と考えるのではなく、例えば「パソコンのために10万円貯める」と具体的な目標を立てることで無駄遣いにブレーキが掛かります。また、友人を招き部屋を片付けざるをえない状況に自らを追い込むのも効果的です。

とにかくズボラな人がお金を貯めたいなら、仕組みづくりをするのが早道。毎月の収入の一定割合をセルフカットして別口座に分けてしまうのです。例えば月収30万円なら、2割の6万円を貯蓄専用口座へ入金。残りの24万円でやりくりします。当然、諦めなければいけない支出も出てきますが、それが不要なものを切り捨てる判断力を磨きます。

また、各社からアプリがリリースされている「おつり貯金」もオススメです。これは購入した商品の端数を切り上げて貯金するというサービスで、例えば450円のものを購入した場合、500円で購入したものとみなされて50円が貯金に回されます。

おつり貯金で貯まる額はそれほど大きくはありませんが、金融広報中央委員会によれば約3割が貯金ゼロ家計。少額からでも貯金を始めて、貯蓄グセをつくっておくことは大切です。また、おつり貯金を始めるには家計簿アプリ「マネーフォワード」との連携が必要になることが多く、自動で家計簿をつけてくれるこのアプリを導入することは、現状の把握にもつながります。

おつり貯金のアプリは多数ありますが、シンプルに貯金ができ、手数料のかからない「しらたま」がオススメです。

なお、おつり貯金はキャッシュレス決済が前提です。お金を使った感覚に乏しいキャッシュレスだと使いすぎてしまうという人は、最初に1カ月分の生活費を引き出し、オール現金を徹底。「お金は使えばなくなる」という感覚を肌で覚えるのも一手です。

ズボラな自分と決別するには、この「自分にはどういったやり方で貯蓄の習慣をつけるのが最適なのか」と考えることが必須。それは今までのズボラな自分と向き合うことにほかなりません。そのときが早ければ早いほど、将来の苦しみは少ないはずです。

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黒田尚子
ファイナンシャルプランナー
CFP1級FP技能士。日本総合研究所に勤務後、1998年にFPとして独立。著書は『50代からのお金のはなし』など多数。

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(ファイナンシャルプランナー 黒田 尚子 構成=プレジデント編集部 写真=iStock.com)

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