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肌の不調に直結するストレスを軽減する方法

プレジデントオンライン / 2019年12月30日 6時15分

イラスト=二階堂ちはる

自律神経の乱れは、美容にも大きなダメージを与えます。ストレスで肌までさえない……とならないように、メカニズムを知って、早めの対策を心がけて。

■ストレスは、肌の免疫力も低下させる

ストレスが自律神経のバランスをくずし、結果、血流を悪くさせる。

「血流が悪くなると、肌にも悪影響が出ます。血色が悪くなってくすんだり、クマができやすくなるだけでなく、皮膚への栄養供給も滞るので、肌荒れや乾燥も引き起こします。ホルモンバランスがくずれるため、ニキビのトラブルを繰り返す人も多いですね」とemiスキンクリニック松濤 院長の中崎恵美先生。

また、自律神経を介することなく、ストレスは美容にさまざまな影響を及ぼすこともわかっている。

「ストレスを感じると脳はコルチゾールというホルモンを出します。このホルモンが過剰に分泌されると、免疫が低下するだけでなく、不妊などを引き起こすことも。また、表皮には外的刺激から肌を守るランゲルハンス細胞という免疫細胞があるのですが、これもストレスを受けると減少するという論文が発表されています。ランゲルハンス細胞が減ると、紫外線などの環境ストレスの影響を受けやすくなり、シミやシワなど、肌の老化につながりやすくなります。肌の免疫力が下がることで、アトピー性皮膚炎を引き起こす人もいます。大人になってから発症したアトピー性皮膚炎は、基本的に完治しません。肌をよい状態に持っていくことはできますが、体質は変わらず、一生の付き合いになってしまいます。だからこそ、早めのマネジメントが重要なのです」

■体の内外からストレスを軽減して

ふと鏡を見たとき、肌がきれいだと心が少し軽くなって、明るい気分になるもの。

「逆に肌の状態が悪いと気持ちがへこんだりして、女性にとっては肌荒れ自体が精神的なストレスを生むものなのです。たかがニキビで病院に行くなんて、と思っている方も多いのですが、悪化して痕になってからでは遅いので、早めに皮膚科に相談してほしいですね。また、ストレスからくる肌の不調については、塗り薬だけでは対応しきれないことも多いのが現実です。まずはバランスのいい食生活が基本。そして食事だけで栄養を補うのは難しいので、サプリメントも活用するといいでしょう。ビタミンやミネラルはコルチゾールの分泌で消費されますから、積極的に摂ることをおすすめします。グルタチオンやビタミン注射も即効性があるので、ストレス疲れが強いときは取り入れてみてください。また、ストレスからくる肌の不調には漢方を処方することもあります。加味逍遙散(かみしょうようさん)や香蘇散(こうそさん)、半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)、柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)などが気を整える代表的な漢方です。ただし、一時的に良くなっても、薬だけでは根本的な解決になりません。肌の状態が改善したからと通院をやめて元の生活に戻ったら、再び悪化したという患者さんは意外と多いのです。肌トラブルを繰り返さないためにも、患者さんには、食事や睡眠など、日常生活を改善することを常にアドバイスしています」

ストレスで美しさまで損なわないためにも、できることから取り入れていこう。

▼こんな肌の悩みはストレスが原因かも
●肌荒れ ●ニキビ ●血色不良 ●クマ ●アトピー性皮膚炎 ●乾燥

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中崎恵美(なかざき・えみ)
emiスキンクリニック松濤 院長
東京医科大学皮膚科などに勤務の傍ら、北里東洋医学研究所病院で漢方研修を受ける。2016年、emiスキンクリニック松濤を開業。漢方や美容医療を併用した治療で患者からの信頼も篤い。

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(林田 順子 イラスト=二階堂ちはる)

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