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「最近、妻が老けた」と感じていたら注意

プレジデントオンライン / 2019年4月5日 15時15分

※写真はイメージです(写真=iStock.com/xijian)

仕事にやる気が起きない。どこから手をつければいいのか。2人の脳科学者にアドバイスを求めた。第6回は「あと数年で役職定年。先が見えて今後が不安です」――。
▼50代課長
Q あと数年で役職定年。先が見えて今後が不安です。
A 今日から毎日21時までに寝て朝型にシフトしてください。

■「妻が老けた」と感じていたら注意

国内で自殺者が多いのは男性の40代と50代です。朝の電車に乗ってみても感じますが、この世代の人たちの多くは生気がない。毎日がつまらなくて、やる気がないように感じます。私はその背景にあるのは、脳のマンネリ化だとにらんでいます。

40代の脳のマンネリ化は、仕事を変える、脳の使い方を変えることで解決します。しかし、50代の場合は「『寝る、食べる、運動する』の生活リズムを変えていく」必要があります。なぜなら、50代は現場に出ることが減り、会社と家の往復しかしないなど、生活がワンパターン化しやすいからです。昨日の昼食に何を食べたか聞かれても、思い出せないのではないでしょうか。

改善方法のなかで最も大事なのが睡眠です。近年の研究から、就寝中に脳のリンパ管が開いて、脳の中の使った老廃物を排出することがわかってきました。寝て解毒しなければ脳の老廃物は溜まり続け、認知症になる可能性が格段にアップします。

成長ホルモンなど睡眠ホルモンがたくさん出る21時頃から翌3時の間は睡眠をとりましょう。夜型の人は精神的ストレスを受けやすく、鬱になる頻度が高く、睡眠障害を起こす確率が高いので、一気に朝型にシフトする必要があります。

例えばあなたに奥様がいるとして、「最近奥さんが老けた」「朝食が美味しくない」と感じていたら、それは奥さんが老けたのでも料理が下手になったわけでもありません。あなた自身の脳が覚醒していないばかりか、目の前にやる気になる材料があっても気づかないほど、劣化が進んでいるだけです。

脳の機能は大きく「思考系」「感情系」「伝達系」「理解系」「運動系」「聴覚系」「視覚系」「記憶系」の8つに分けられます。脳を覚醒させ、全部の脳の機能を使うことが、脳の劣化を防ぎます。

そこで、とりあえず1週間、「21時頃には寝て、7時間は睡眠をとる。起きたら日の光を浴び、朝食をとって、一日の予定を確認する。日中1時間は運動をする。天気や自然の変化を感じる、誰かを笑わせる、夜は一日を振り返り喜怒哀楽で表現するとどれだったかを考える」といった生活をしてみてください。

脳が覚醒して十分な睡眠をとっていれば、日中眠くなることもなく、集中して仕事ができるので残業がなくなり、他部署の様子はどうかのぞいたり、今日は書店にでも寄って帰ろうと考えるなど、視野も行動範囲も広くなる。世界が変わるはずです。

実は私自身、50代になってから1年以上、これを実践しています。やる気が出て、体重もトータルで7キロ減りました。私の場合は愛犬に朝起こされて、朝6時半から1時間散歩に出かけることを決め、そこから逆算して起床・就寝時間を決めて一日のスケジュールを立てています。

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加藤俊徳
脳内科医・医学博士
加藤プラチナクリニック院長、脳の学校代表。1万人以上をMRI脳画像で診断・治療。ビジネス向け診断も行う。著書に『50歳を超えても脳が若返る生き方』『脳の強化書』ほか。

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(脳内科医・医学博士 加藤 俊徳 構成=干川美奈子 撮影=葛西亜理沙 編集=高嶋ちほ子、干川美奈子 写真=iStock.com)

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