「物忘れが増えた」を放置してはいけない

プレジデントオンライン / 2019年6月15日 11時15分

適度な運動が認知症予防に役立つ(ダンベル体操を行う高齢者)。(時事通信フォト=写真)

■国内に約400万人が存在

日本で高齢化が進んでいるのは周知のことだが、厚生労働省によれば、2012年の時点で国内の認知症患者数は約462万人に達すると推計される。65歳以上の約7人に1人の割合だが、約400万人と目されるMCI(軽度認知障害)の患者も合わせると約4人に1人が該当する。

MCIとは、脳の認知機能(記憶、思考、理解、判断などの知的能力)のいずれかが健常者よりも低下しているものの、日常生活には支障がなく、特に支援を必要としない症状のことだ。同分野に詳しい筑波大学大学院の水上勝義教授はこう説明する。

「アルツハイマーをはじめとする認知症の前段階であるケースが少なくありません。ただし、身体の病気が影響していたり、服用薬の副作用だったりすることもあり、原因は様々」

認知症とは無関係のMCIなら、再び健常な状態に回復することもある。だが、認知症の前段階なら、放置していると病状が悪化する。裏返せば、MCIと診断された時点で適切な手を講じると、「認知症への移行を抑えることも可能」(水上教授)なのだ。現役を退いて社会的に孤立し、あまり頭を使わなくなるとMCIに陥るリスクが高まる。こうした生活習慣を改めるのが予防の第一歩だ。MCIの症状で目立つのが物忘れで、極端に増えてきたら、念のため医師に診てもらったほうがいい。

(金融ジャーナリスト 大西 洋平 写真=時事通信フォト)

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