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"売上10倍株価10倍"組織変革できたワケ

プレジデントオンライン / 2019年6月23日 11時15分

モチベーションエンジニア 麻野耕司氏

■チームづくりに必要なのは、リーダーより法則

チームが機能しないのは、“リーダーの人間性”に問題があるからだ――。チームづくりで矢面に立たされるリーダーの孤独感と悩みは深い。

年間1000社を超える企業の組織変革に携わるコンサルティングファームの取締役でもある著者は「必要なのは完璧なリーダーではなく、明確なメソッドだ」と主張する。

「みなさんゴルフならきちんとフォームを身につけます。でも“チームづくり”は根性論や精神論、経験則に基づくものがほとんど。我流じゃなく正しいフォームを身につけないとチームは動きません」

しかしチームづくりを体系的に学ぶ機会がない。かつて著者も苦い経験を味わった。

「私は企業向けの組織変革を出す一方で、あろうことか足元の自分自身のチームが崩壊寸前になっていました。そのとき、後輩に『僕らのチームでもこれまでのノウハウを実践しませんか』と言われ、それがきっかけで、少人数で活用できる『チームの法則』をつくることにしたのです」

すると売り上げが10倍、新規事業が生まれ、株価も10倍。また、30%ほどあった退職率が3%を切るなど会社自体が劇的に変化したのだった。

■「成功するチームとは何か」を科学的に解き明かす

本書は「Aim」(目標設定)、「Boarding」(人員選定)、「Communication」(意思疎通)、「Decision」(意思決定)、「Engagement」(共感創造)の5つの法則を活用しながら「成功するチームとは何か」を体系的かつ科学的に解き明かす。

麻野耕司『THE TEAM 5つの法則』(幻冬舎)

「みんな『チームなんか、わかっている』と言います。でもチームで1+1が2以上になる現象を論理的に答えられません。たとえばここに企画が得意なAさんと運用が得意なBさんがいたとします。1人で仕事をする際は苦手なこともしなければなりませんが、2人で仕事をしてお互いに得意なことだけができるように役割を分担したほうが、遥かにパフォーマンスが上がります。要は適材適所に配置することで、1+1を2以上にすることができるわけです」

根底にあるのは個とチームを対立概念で捉えるのでなく「個を活かすチームをつくる」視点。そのためには一人ひとりが「組織を変えよう」という気持ちになることが大切。

「居酒屋やSNSで憂さを晴らし『誰かが良い職場をつくってくれるだろう』という人任せの感情を根底から変えないとチームは良くなりません」

チームの法則は、決してリーダーのための法則ではない。“共通言語”としてチーム全員が理解し、実践してこそ真価を発揮する。よって本書は管理職が1人で読むのではなく、部下たちと一緒に読み、共通認識を得ることで、より効果を発揮するのである。

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麻野耕司
モチベーションエンジニア
リンクアンドモチベーション取締役、オープンワーク取締役副社長。

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(篠原 克周 撮影=石橋素幸)

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