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新幹線が5000円以上安くなる「きっぷ」の裏ワザ

プレジデントオンライン / 2019年9月30日 6時15分

写真=PIXTA

ビジネスや旅行など、新幹線を使う機会はなにかと多いもの。すぐにマネできる鉄道きっぷのお得な買い方とは──。「プレジデント」(2019年10月18日号)の特集「金持ち老後 ビンボー老後」より、記事の一部をお届けします。

■普通にきっぷを買うのはもったいない!

新幹線が5000円以上安くなるきっぷがあるなんて、そんな夢みたいな話あるの? あるんです!

週末の新幹線移動なら、「週末パス」を利用すればお得になります。

JR東日本が発売している「週末パス」とは、利用期間内の土休日で連続する2日間にエリア内のJR線・一部私鉄が乗り放題になるきっぷです。

このきっぷとは別に特急券やグリーン券を購入すれば、新幹線(東海道新幹線を除く)や特急、普通列車のグリーン車にも乗車可能。東日本エリアの鉄道旅にはもってこいのきっぷなのです。

週末パスの料金は、おとな8730円、こども2560円。2019年10月の運賃改定後は、おとな8880円、こども2600円になります。

利用開始日の1カ月前から前日まで購入可能(2020年3月27日まで)なので、19年10月に乗車予定でも、19年9月中に買っておけば、値上げ前の料金で利用できるので、さらにお得率は上がります。週末パスは、利用日当日は購入できないので注意しましょう(年末年始など利用できない期間もあるのでホームページ等でチェックを)。

広大な乗り放題エリアは、秋田県南部から長野県中部にまたがります。

※写真はイメージです(写真=iStock.com/MasaoTaira)

連続する2日間乗り放題と聞くだけでお得感がありますが、このパスが最も活躍するのが新幹線。東北甲信越方面に行く場合です。

以降、運賃改定後の料金で話を進めていきますが、週末パスは1枚8880円。目的地への乗車券が片道4440円より高い場合、パスを使ったほうがお得になります。

たとえば、週末に1泊2日で仙台に行くとしましょう。東京~仙台までの乗車券は片道6050円、往復で1万2100円です。これを週末パスでまかなえば、3220円お得になります。新幹線の指定席特急券は往復で1万80円。乗車券と特急券合わせて2万2180円のところ、1万8960円で利用できます(はやぶさ号等以外利用の場合)。

同じように、東京からの乗車で得になる着駅は、東北新幹線の福島~くりこま高原、山形新幹線の米沢~新庄、上越新幹線の長岡~新潟、長野新幹線の上越妙高・飯山になります。

このなかで最もお得になるのは、山形新幹線の新庄駅。往復で5420円お得になります。4人家族で考えると、2万円以上お得になるので、利用しない手はありませんよね。

新幹線はエリア内しかお得にならない、と諦めるのは時期尚早です。エリアからはみ出ても、乗り越し分を精算すればお得になる場合があります。

例として東京~盛岡が挙げられます。東北新幹線はくりこま高原までがフリーエリアなので、くりこま高原~盛岡の乗り越し分を支払えばOK。週末パスに加えて往復3960円ちょい足しすれば、往復乗車券1万7160円と比べて4320円のお得になります。

週末パスのようなお得なきっぷはJRだけでなく、私鉄各社も発売しています。旅行の行き先が決まったら、該当エリアでお得なきっぷが発売されていないか検索するのがいいでしょう。

■京都、金沢に行くなら、一筆書きの裏ワザ

JRの乗車券は乗車する距離が長くなるほど、運賃は安くなるように設定されています。これを利用して、おすすめしたいのが、一筆書きできっぷを買う方法です。

単純に目的地まで往復きっぷを買うのではなく、一筆書きできっぷを買えば、複数エリアを周遊しながらお得に旅を楽しめます。

北陸エリアの人気が高まっていますが、たとえば金沢に行くのにも、東京からの往復きっぷを買うのではなく、ルートを西にとり名古屋、京都府の山科を経由して金沢へ、帰りは長野を経由して東京に帰ってくる。

実はこの、日本列島をぐるりと一筆書きをするルートのほうが、運賃が安くなります。

一筆書きで乗車券を買うと1万4080円。東京~金沢の往復乗車券1万4960円と比べると、920円お得になります。

このきっぷは後戻りしない限り、何度でも途中下車することができます。途中、名古屋や福井で降りて観光を楽しむのもいいでしょう。通常より安く、しかも複数の都市を周遊できるのでとても魅力的ですよね。

しかもこのルートなら、ちょい足しをすれば京都にも行くことができます。山科~京都間の乗り越し運賃・往復380円を支払いましょう。単純に東京~京都を往復したときの往復料金1万6720円よりも、2260円お得になります。

■一筆書きの乗車券は、窓口での購入が便利

一筆書きの乗車券は、窓口での購入が便利。きっぷの行き先には東京都区内から東京都区内まで、経由に「新幹線・湖西・北陸・金沢・新幹線」と印字されます。7日間有効なので、ゆっくり鉄道旅を楽しみましょう。

旅行を楽しむなら、目的地エリアでお得なきっぷがないか必ずチェックを。フリーパス、施設入場券付き、食事付き、おみやげ付きなど、各社さまざまな格安きっぷを発売しています。「地名+お得なきっぷ」で検索してみましょう。

紹介している京急電鉄の「みさきまぐろきっぷ」をはじめ、「箱根フリーパス」(小田急電鉄)、「横濱中華街 旅グルメきっぷ」(東急電鉄)、「小江戸・川越フリークーポン」(西武鉄道)など、旅をお得に楽しめるきっぷはたくさんあります。

▼私鉄各社が発売する観光きっぷを見逃すな

「みさきまぐろきっぷ」には、往復乗車券、区間内バスフリー乗車、まぐろの食事券、レジャー施設利用券またはおみやげ引換券が付く。品川発だと3500円。通常、品川~三崎口は往復1860円なので、これに食事やバス、施設利用などを加えるとお得率は高い。(※いずれも改定前の料金)
 

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東 香名子(あずま・かなこ)
鉄道コラムニスト
All About旅行ガイド。お得な鉄道旅行テクに詳しい乗り鉄。メディア出演多数。著書に『100倍クリックされる 超Webライティング 実践テク60』ほか。

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(鉄道コラムニスト 東 香名子 図版作成=大橋昭一)

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