意外に知らない、増税後に「トクする節約術」

プレジデントオンライン / 2019年10月1日 6時0分

※写真はイメージです(写真=iStock.com/takasuu)

2015年10月に10%に引き上げられる予定だった消費税。2度の延期を経て今年19年10月、いよいよ10%になります。ついに来たなという感じもしますが、のんびりしてはいられません。消費税の増税は、家計にダイレクトに響くからです。増税にあたって、気をつけたいお金の使い方を確認していきましょう。

■負担が増えるものと増えないものを確認

今回消費税が10%になることで、生活に関わるほとんどの商品やサービスが値上がりします。とはいえ、なんでもかんでも10%になるわけではありません。まずは、消費税が10%になることで、家計の負担が増えるものと増えないものがあることを確認しておきましょう。

まずは負担が増える方から見ていきましょう。消費税というと、お店での買い物のときに最後に足されるもの、というイメージがありますが、それだけではありません。例えば、電気・ガス・水道といった水道光熱費には消費税がかかりますから、これまでと同じ量を使ったら、出費が2%分増えることになります。

スマホや携帯、ネット代などの通信費もアップ。郵便料金も、はがき代が62円から63円に、手紙(25グラム以内の定型郵便)代が82円から84円に値上がりします。

また、電車代・バス代・飛行機代・高速道路料金といった交通費も軒並み値上がり、消費税は10%になります。もちろん、衣料品や日用品などにかかる消費税も10%です。

■増税の影響を受けないものは?

一方、消費税が10%にならないものもあります。すでにニュースなどで紹介されているように、「酒類・外食を除く飲食料品」と「定期購読契約が結ばれた週2回以上発行される新聞」には、軽減税率が適用されるので、消費税の税率は8%のままとなります。

店舗によっては10月以降、値札やレシートに、軽減税率が適用されていることを示すマークがつくところも。買い物のときにぜひ確認してみましょう。

ちなみに、もともと消費税がかからないものもあります。たとえば賃貸住宅の家賃や生命保険の保険料、学校の授業料や入学金、商品券やプリペイドカードの購入費、出産費用、病院の治療費、火葬料や埋葬料などはそもそも非課税。消費税が10%になっても影響はありません。

■増税でもっとも差がつくのは○○費

さて、増税によって増える生活費を抑えるには、どうしたらよいのでしょうか。

生活費は人それぞれ違うので、一概に言うのは難しいのですが、増税前と増税後でもっとも大きな差がつくのは、「食費」ではないかと思います。というのも飲食料品には軽減税率が適用されますが、外食は対象外だからです。

普段から自炊して、職場にも手作りのお弁当を持っていく人であれば、増税の影響はほぼゼロ。一方で、昼も夜も外食に頼ることが多い人は、その分増税による負担も多くなってしまいます。いきなり外食ストップは無理でも、回数を減らしたり、使う金額を抑えたりするなど、少しずつ意識したいところです。

水道光熱費は、お住まいの地域によっては、電力自由化・ガス自由化を利用して、より安くなる会社・お得な会社を選ぶと節約につながります。鳴り物入りで始まった制度ですが、意外と使っている人が少ないように感じるので、ぜひチェックしてみてください。

また、使用量を劇的に減らすことが難しい費目ではあるのですが、LED電球や節水シャワーヘッドなど、節約向きの製品を買うのも、シンプルながら効果があります。これまで使っていなかったのであれば、検討の余地大です。

■消費税がかからないフリマアプリもおすすめ

衣料品や日用品は、メルカリなどのフリマアプリを活用するのもおすすめ。男女問わずアパレル商品は多数出品されていますし、日用品もまとめて安く売られています。自分がいらなくなったものを売りに出すことでおこづかい稼ぎもできてしまいます。何より個人間取引ですから、消費税がかかりません。うまく使いこなせば、増税時代の強い味方になってくれるでしょう。

もちろん、住宅ローンの借り換えや保険の見直し、通信費の削減といった定番の節約も有効です。あらゆる方面から、生活を見直しましょう。

■キャッシュレスの意外な落とし穴とは

今回の増税の緩和策として目玉となっているのが、キャッシュレス決済をすることによるポイント還元。キャッシュレス決済をすると、現金での支払いとは違ってポイントがもらえたり、割引が受けられたりするため、とてもお得です。

2019年10月から、対象の中小店舗でキャッシュレス決済をすると5%、大手チェーンのフランチャイズ店舗なら2%の還元が受けられます(2020年6月30日までの予定)。すでに対象店舗であることを示すポスターが貼られているお店もちらほらと見られます。

ですから、これを機にキャッシュレス決済を利用すれば、増税の影響をカバーできるでしょう。

とはいえ、「キャッシュレス決済だとついつい使いすぎてしまいそうで怖い」という意見もよく聞かれます。事実、キャッシュレス決済に関するさまざまなアンケートで、「使いすぎ」は、デメリットの上位に挙げられています。確かに、キャッシュレス決済では現金の動きが見えませんから、使い過ぎてしまいがちに。節約のためのキャッシュレスなのに、使いすぎてしまっては本末転倒です。

■キャッシュレスの使いすぎを防ぐ方法

使いすぎを防ぐいちばんの方法は、前払いか即時払い(即時振替)のキャッシュレス決済を使うことです。

前払いは、事前に現金をチャージする決済方法です。プリペイドカードや電子マネー、スマホ決済の銀行口座からのチャージなどが該当します。

また、即時払いは、利用するとすぐに銀行口座から現金が引き落とされる決済方法です。代表はデビットカードですが、スマホ決済にも即時払いができるものがあります。

この2つに共通するのは「お金がなければ支払えない」ということ。後払いのクレジットカードなどでは、今お金がなくても購入できてしまいますが、前払いや即時払いでは、それができません。ですから、前もって予算を決めて、その金額だけを入金しておけば、使いすぎることはないはずです。

せっかくキャッシュレス決済による還元が制度として導入されるのですから、使わないのは損! うまく使いこなしていきましょう。

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高山 一恵 Money&You 取締役/ファイナンシャルプランナー(CFP®)、1級FP技能士
慶應義塾大学卒業。2005年に女性向けFPオフィス、エフピーウーマンを設立。10年間取締役を務めたのち、現職へ。全国で講演・執筆活動・相談業務を行い女性の人生に不可欠なお金の知識を伝えている。著書は『年収400万円からの不動産投資で着実に稼ぐ秘訣』(河出書房新社)、『やってみたらこんなにおトク! 税制優遇のおいしいいただき方』(きんざい)など多数。FP Cafe運営者。twitter:@takayamakazue

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(Money&You 取締役/ファイナンシャルプランナー(CFP®)、1級FP技能士 高山 一恵 写真=iStock.com)

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