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課長になれても部長になれない人の"落とし穴"

プレジデントオンライン / 2019年10月12日 6時15分

平康慶浩 著●人事の専門家の視点で、大失敗したのに復活する人、評判が悪いのに出世する人など、人事異動の裏側を知ることができる。(日本経済新聞出版社)

Q. 会社から期待されていない

■評価ルールは2度変わる

ビジネスにはゲームの要素があります。特にサラリーマンの場合、スポーツと同じでルールが最初から決まっています。

「自分が会社から期待されていない」と感じるのは、8割方、そのルールを理解していないからです。評価のルールは数字だけではありません。将来性やそれ以外のこともあります。中身は企業によって異なってきます。従って、会社のルールさえわかれば、自分に何が足りないのかもわかってきますし、処方箋も見つかります。

現場では優秀だったのに、課長になると途端にダメになる人がいますが、その理由も、ゲームのルールを理解していないことに尽きます。

『出世する人は人事評価を気にしない』では、昇進の基準は「会社の中で2回、大きく変わる」ことが明らかにされています。評価の基準が変わるということは、ゲームのルールが変わるということです。

1回目の変化は課長昇進時。課長になることで仕事の中心はプレーすることからマネジメントへと変わります。2回目の変化は部長以上に昇進するとき。課長までは、部下を把握し、彼らをうまく活かして数字を上げればいいのですが、部長以上になると、経営的・全社的な観点から事業を動かすことが求められます。そのため、評価基準は全く変わると思ったほうがいいでしょう。

■人を切ることができるような人

また、部長以上の人事は会社の状況にも左右されます。よく「なぜあの人が?」というような人が就任することがあります。例えば、リストラを断行すべきときには、人付き合いが悪く、数字でドライに人を切ることができるような人が抜擢されたりする。そこへさらに社内政治も関わってきますから、ルールは見えにくくなっていきます。

そこで重要になるのが、社内の情報収集能力です。いかに社内に人脈を持ち、経営層が何を考えているのかを探る能力が必要になります。

この情報を察知するスキルは仮に経営層から評価されずに出世コースから外れたとしても、転職や独立をする際にも役立ちますから、身につけておいて損はありません。

▼会社の最新ルールを把握しているか

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加谷 珪一(かや・けいいち)
経済評論家
1969年、宮城県生まれ。東北大学工学部卒業後、日経BP社に入社。野村証券グループの投資ファンド運用会社に転じ、企業評価や投資業務を担当。その後独立。

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(経済評論家 加谷 珪一 構成=増田忠英)

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