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転職×副業で年収5500万円を稼ぐ32歳の仕事論

プレジデントオンライン / 2019年10月25日 15時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/AH86

年収を増やすにはどうすればいいのか。5回の転職で年収を240万円から1500万円に増やし、さらに副業で4000万円を稼いでいるというmoto氏は「職能を磨きながら、他業界との接点を探していくことが年収アップにつながる」という――。

※本稿は、moto『転職と副業のかけ算 生涯年収を最大化する生き方』(扶桑社)の一部を再編集したものです。

■市場価値を高めるキャリアの道筋は3つ

僕は新卒で、大手企業の内定を蹴って地方のホームセンターに入社しましたが、これはその後のキャリアを考えたうえで選びました。結果論かもしれませんが、「自分の市場価値を高める道筋」を考えておくことは、非常に重要だと思います。

年齢や所属企業の看板に関係なく「市場から求められる人材」になるためには、自分のキャリアのロールモデルや設計図が必要です。

市場価値を高めるキャリアの道筋は、大きく3つあると思います。それぞれご説明します。

道筋①「出世によるキャリア」

まず1つ目は「今の会社で出世してエグゼクティブを目指す」というキャリアです。これは今も昔も変わらない、王道のキャリアアップルート。新卒入社で社長を務めるリクルートホールディングスの峰岸真澄社長や、ソニーの平井一夫元取締役がまさにこのキャリアのモデルでしょう。

出世でキャリアアップを目指す場合に必要なのは、会社を渡り歩く政治力と、長い時間軸のなかで同僚との競争に勝ち抜く忍耐力や我慢強さです。

今の時代は、社内の椅子取り合戦に優秀な転職組も参戦してくるので、エスカレーター式に出世することは難しく、社内における実力と実績がより必要になります。

僕はもともと出世欲がなく、若いうちにお金を稼ぎたいと考えていたので、この選択肢は外していますが、最も身近なキャリアアップの道筋だと思います。

■職能×業界で年収は決まる

道筋②「職種のスペシャリストになるキャリア」

2つ目は、職種でスペシャリストを目指すというキャリアです。業界にはこだわらず、自分の職種に軸を置いて、どんな会社でも活躍できる「横断的なスキル」を高めていくイメージです。

僕はこのキャリアルートを選んでいます。営業としてのスキルを高め、年収の高い業界に役職をつけて転職することで、年収を上げてきました。自分が実践してきたこともあって、個人的にはこのルートが最もキャリアアップしやすいと思っています。

職種のスペシャリストにおける具体的な例の一つに、上場請負人という経営管理のプロフェッショナルが挙げられます。会計士がCFO(最高財務責任者)として上場を複数回経験しているパターンもありますが、CFOなどの役員でなくても、証券会社や監査法人に対する対応を「現場」で経験した人は、これから上場を考える企業にとって欠かせない人材として重宝されます。まさに職種における汎用スキルです。

今の職種に求められる「コアスキル」を高めて業界を問わず、横断的に活躍できるようにすることで、役職や年収を上げていくプランです。

■業界の知識は他業種でも活かせる

道筋③「業界のスペシャリストになるキャリア」

3つ目は、業界のスペシャリストを目指すことでキャリアアップするパターンです。一貫して同じ業界内を動くことで、その業界の知識や知見を誰よりも有する「オタク」のような存在を目指すキャリアとも言えます。

「○○業界の○○領域のことなら誰々さんに聞いたほうがいい」というポジションを取ることで、その業界の講演会に呼ばれたり、雑誌の取材を受けたりして、自分のポジションを確固たるものにしていくイメージです。

メディアへの出演がきっかけでほかの会社から引き抜かれたり、同業他社からヘッドハンティングされるなど、「業界のプロ」として名前を上げていくことで、キャリアアップに繋がっていきます。

この「業界の知識」は、同業種に限らず、他業種でも活かすことができます。

僕の知り合いに、コンサルティング会社のプリンシパルとして、電力業界の専門家がいるのですが、彼はいつでも電力会社の役員にアポを取ることができ、国の委員会メンバーにも抜擢されています。電力業界に詳しいという強みを生かし、電力関係を扱うコンサルティング会社を渡り歩いて、今も年収を上げ続けているのです。

■他業界と今の仕事をリンクさせられるか

2つ目と3つ目の「職種のスペシャリスト」と「業界のスペシャリスト」になるためには「本質的なことを見極める視点」と「アナロジカルに考える(=類推する)能力」が欠かせません。

常に今の職種や業界における本質を考え、「ほかの職種や業界における今の仕事との共通点はどこか」、「今やっていることを転用することができないか」と考えながら、日々の仕事をこなすことでこうした力が身についていきます。

キャリアップという言葉は一般的になりつつありますが、平々凡々と今の職種や業界の仕事をしているだけでは、成しとげることはできません。常に自分の先にある選択肢を見据えて行動することが必要です。

もちろん、この3つの道筋だけでなく、職種や業界のスペシャリストになって独立・起業するというキャリアもありますが、僕はあくまでサラリーマンをベースに考えるのが現実的だと思うので、この3つのルートを紹介しました。

■石の上にも3年働く必要はない

「石の上にも三年」という言葉があるように、仕事においても「とりあえず3年は働いたほうがいい」という声をよく聞きます。入った会社で3年はガマンしないと「履歴書に傷がつく」という意見です。

でも僕は1年半しか会社に在籍しなかったこともありますが、年収を上げて転職をしています。現在はサラリーマンとして年収1500万円、副業では年収4000万円を稼ぐことができています。副業は転職経験を活かした情報発信で、「転職アンテナ」というブログメディアのアフィリエイト広告が9割、個人で書いているnoteの収入が1割です。

①サラリーマン(本業)
年収:1500万円
業務内容:ベンチャー企業にて営業部長。
②ブログメディア運営(副業)
年収:4000万円
業務内容:主に転職に関する情報を発信するブログを立ち上げ、コンテンツを執筆。そのほかにもTwitterやVoicy、noteでも転職や年収、キャリア、副業について情報発信している。ブログ上に表示されるアフィリエイト広告が主な収入源。

大事なのは「在籍期間」ではなく「期間における中身」です。ツラいことを3年間ガマンすれば、必ず高い能力がつくというものではありません。面倒見の悪い上司の下で、言われたことだけを3年間こなしてきた人よりも、1年間を自分の成果に費やしてきた人のほうが市場価値を上げられるのは明白です。

能力の低い上司や同僚に囲まれてだらだら過ごす1日と、自分の能力を高めてくれる優秀な上司の下で過ごす1日は「密度」が違います。後者は、例えるなら「精神と時の部屋」です。

精神と時の部屋は、漫画『ドラゴンボール』に登場する修行部屋のことで、この空間では、外の世界と時間の進み方が違う設定になっています。精神と時の部屋では、1年が外界の1日に相当します。ゆえに、この部屋で修行をすれば、1年分のパワーアップを1日でできるのです。

■「仕事が最高潮」で転職はベスト

転職も同様で、在籍期間よりも「期間の中身」が大切です。ただ時間が過ぎるのを待って仕事をするよりも、常に転職市場から求められる能力や成果を追い求める人材でいること。同時に、日頃から求人情報を集めて、いい求人が出たタイミングで、いつでも出られるようにしておく姿勢を保っておくことも重要です。

moto『転職と副業のかけ算 生涯年収を最大化する生き方』(扶桑社)

ただし、「転職してはいけないタイミング」は明確に存在します。「今の仕事がツラい、嫌になった」というタイミングです。

仕事がツラいとか、今の仕事が嫌になって転職を考え始めると「会社を辞めること」が目的となってしまい、たとえブラック企業であっても、内定が出たらすぐに転職をしてしまう傾向があります。

このような転職を一度してしまうと、再び同じ動機で転職する「負のサイクル」に陥りやすくなります。転職は目的にするのではなく、自分が叶えたいことを実現する「手段」です。今の仕事を辞めることを目的にするのはやめましょう。

転職は常に視野に入れておくべきですが、あえて転職すべきタイミングがあるとすれば「仕事が最高潮のタイミング」です。

採用側の視点でみると、ネガティブな理由で転職を考えて行動している人より、今まさに脂が乗っている人材のほうが、一緒に働きたいと思えるはずです。今の職場で成果を出せており、なおかつ仕事が楽しいと感じられているタイミングほど、転職のベストタイミングだと思います。

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moto 副業リーマン
1987年長野県生まれ。地元の短大を卒業後、地方のホームセンターに入社。リクルートや楽天など、5度の転職を経て、本業年収1500万円、副業年収4000万円を稼ぐサラリーマン。現在は都内の広告ベンチャーで営業部長を務める傍ら、ブログ「転職アンテナ」などを運営。2019年には日本最大級のASP「バリューコマース」から年間MVPとして表彰。各種SNSを通じて、転職や副業、キャリアや営業戦略に関する知見を発信し、Twitterのフォロワーは1年で5万人を突破。

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(副業リーマン moto)

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