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腰痛持ちは「焼肉屋さん」で何を食べればいいか

プレジデントオンライン / 2020年1月2日 11時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/josluanvu

「痛みに効果がある」と続けている習慣や運動が、症状を悪化させているかもしれない。腰痛や関節痛について、10のテーマに応じて専門家に聞いた。第6回は「白米とパン」――。(全10回)

関節痛や腰痛が、食生活によって引き起こされている場合がある。整形外科に栄養療法を取り入れた「栄養整形医学」を実践する大友通明医師に話を聞いた。

■糖質の摂りすぎが関節の痛みの一因に

関節痛や腰痛など整形外科にかかわる不調を抱える人の多くは、「食事は糖質中心でとくにパンが多い」「トマトジュースやスムージーで野菜不足を補っている」「赤身肉を摂る量が少ない」などの食傾向が見られます。実はその食生活こそが、不調をもたらす原因にもなるのです。

糖質を摂ると代謝の過程でビタミンB群が消費されます。糖質の摂りすぎはビタミンB群不足を招き、疲れやすくなり、筋肉が硬くなってきます。さらに摂りすぎた糖質は体内でタンパク質と結びつき、長い時間をかけて「AGEs(糖化最終生成物)」という老化物質を作り出します。AGEsは変形性関節症の原因にもなり、痛みや関節の動きにくさに関係していくのです。

糖質は体を動かすのに必要なエネルギーですから、朝や昼の活動中なら多少は食べていいのですが、その場合でもパンよりご飯がおすすめです。パンやパスタ、うどんなど小麦製品には、グルテンというタンパク質が含まれています。これは分解されにくいため腸の中に長くとどまります。食べ続けると粘膜が炎症を起こし、胃腸の膨満感、下痢、便秘、疲労感、骨や関節の痛みを引き起こすこともあるとされています。一方、米にはグルテンが含まれず、胃腸の悪い人にもおすすめなのです。

■焼肉屋さんでは何を食べればいいか

メタボの人は、糖の吸収を抑えるために玄米を食べるといいでしょう。ただし、玄米に含まれるフィチン酸は鉄分の吸収を阻害するので、やせ型の女性やよく体を動かす人は精製米にしたほうがいい。鉄は運動中に汗としても流れ出るし、筋肉を維持するには鉄の補給が必要だからです。

炭水化物は頼まず、牛タン塩や、牛ロースなどの赤身肉を中心に頼む。サラダやサンチュ、キムチなど野菜もしっかり摂取しよう。(Getty Images=写真)

カギになるのは、タンパク質・鉄・ビタミンCです。牛や羊の赤身肉はタンパク質と鉄のほかに、ビタミンB群や亜鉛も多く含まれているので積極的に食べてください。ビタミンCは鉄の吸収を助け、骨や軟骨のコラーゲン再生に働き、骨折の改善にも役立つと考えられています。葉物野菜のサラダなどを肉の付け合わせにするといいでしょう。

忙しいビジネスマンは、戦闘ホルモンであるアドレナリンの分泌が多く、交感神経が活発になっているので胃腸が動きにくい状態です。そのため、タンパク質をプロテインで摂取しようとしても、おなかが張って、吸収が悪くなります。タンパク質の吸収がうまくいかないと腰痛や肩こりの原因になります。リラックスして食品をよく噛んで食べることで、唾液や胃液などの消化酵素が出て、消化・吸収力が高まります。

【結論】牛や羊の赤身肉を積極的に食べよう。サラダを付け合わせに

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大友 通明(おおとも・みちあき)
大友外科整形外科院長
医学博士。日本整形外科学会認定整形外科専門医。東京医科大学医学部卒業後、東京医科大学八王子医療センターなどを経て、大友外科整形外科を開院。

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(大友外科整形外科院長 大友 通明 構成=南雲つぐみ)

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