大塚家具を「拾う神ヤマダ」に忍び寄る共倒れリスク
プレジデントオンライン / 2020年3月3日 9時15分
■大塚家具を「拾う神ヤマダ」の共倒れリスク
父娘の対立による「お家騒動」の泥沼化で業績不振に陥っている大塚家具が、ヤマダ電機の傘下に入り、再建を目指す。3年連続で赤字の大塚家具は、不採算店の閉鎖や人員削減などを進めながら財務基盤を強化するために中国系企業などの提携先を模索してきた。そんな苦境の中、助け舟を出したのはヤマダ電機の創業者で経営の実権を握る山田昇会長だった。
まさに「拾う神」の山田会長、買収を発表した2019年末(12月12日)の記者会見では「来期には黒字化する目標を立てたので、チャンスを与えないといけない」と前置きしながら「家具は粗利率が高いので、信用不安がなくなって売り上げが少し伸びれば、すぐに回復する。達成のために経営資源を全力で投入して支援する」と強調。しかも「家具と家電は融和性が高く、両社の強みが発揮できる理想の組み合わせ。品揃えの幅が広がり、ネットビジネスの発展も見込める」とも。
山田氏は30歳を迎える前に音響機器メーカーを“脱サラ”し、群馬県を地盤に安売りモットーの家電量販店を設立。2000年の東証一部上場を契機に全国規模で勢力を拡大、業界トップに躍り出た。しかし、国内市場は人口減と新興勢力のネット通販の台頭で縮小気味。このため、家電以外に住宅分野などの新業態にも力を入れ、富裕層を顧客にもつ大塚家具のブランド力に期待を寄せる。一方で“お騒がせ企業”を手中に収めたことで”共倒れ”のリスクを背負うわけで、この先不安もよぎる。
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ヤマダ電機会長
1943年生まれ。宮崎県出身。日本ビクター勤務を経て、73年独立。83年群馬県でヤマダ電機設立。2000年東証一部に上場。
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(経済ジャーナリスト 福田 俊之 写真=時事通信フォト)
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