マスクをしていない人を見て、すぐ不安になってしまう人の共通点

プレジデントオンライン / 2020年3月20日 11時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Mlenny

連日、新型コロナウィルスの感染拡大がニュースになっている。その結果、マスクをしていない人を見ただけで、「あの人、コロナ患者かもしれない」と不安になる人もいる。心理カウンセラーの大嶋信頼氏は「不安感に煽られてしまうとマイナスが大きい。『この不安は自分のものではない』ととらえるのがいい」という――。

※本稿は、大嶋信頼『マンガでわかる「すぐ不安になってしまう」が一瞬で消える方法』(マンガ:森下えみこ、すばる舎)の一部を再構成したものです。

■ちょっとしたことですぐ不安になってしまう人の共通点

街角、電車内、ほとんどの人がマスクをしているから、自分もマスクをしていないと不安……。隣の奥さんがトイレットペーパーを爆買いしているのを見た瞬間、この前買ったばかりなのに、あのスーパーに売ってるなら自分も買わなきゃと思ってしまう。

隣の人が少し咳をしただけで、「この人もコロナにかかっているのでは!?」と気になって、つい距離をあけてしまうことも……。

テレビをつけると、ニュースではどこで感染者が出た、これだけ感染者が増えたなどの報道が多いので、ちょっとしたことで不安になってしまう人も多いのではないでしょうか。

■解消できない不安は「私のもの」ではない

本来、「不安」は私たちがプラスに行動できるように助けてくれる感情です。

宿題をやっていないからやる。片付けをしてないからする。やらなければいけないことにしっかり取り組めるのも不安感のおかげという場合も多いものです。

しかし、ニュースの報道などで、不安感にあおられて、本当は必要のないものまで買ってしまう、他人の咳がどうしても気になってしまう、など、平常時の自分らしい行動がとれず、自分のやりたいことに集中できないような場合は「この不安は自分のものではない」ととらえるのがいいでしょう。

自分の不安だったら、自分が行動することで解消できますが、周りから不安を煽られているだけの場合は自力で解消できません。不安を解消しようとしても、かえって頭の中で次から次へと不安が膨らんでしまいます。

「これは自分の不安ではなくて、周りの人の不安なんだ」と思えると、自力で解消しようとしてグルグル考える必要がなくなり、フットワークが軽くなり、デマや噂に惑わされにくくなります。

■他人の「不安」がうつってくる場合もある

感情は自分のものであるはずなのに、どうして周りの不安を自分の不安として感じられるのでしょうか?

脳の中には「ミラーニューロン」という「人の行動をまねする」神経細胞があります。

1996年にイタリアの脳科学者によって発見された神経細胞の「ミラーニューロン」は、他人の姿に注目すると、脳の中で自動的にその相手のマネをしてしまうことが証明されています。

たとえば、相手が緊張していると、自分まで緊張してしまう、ということはないでしょうか。この現象は、相手に注目しただけで脳が自動的に相手のまねをしてしまって、緊張してしまうからなのです。

『マンガでわかる「すぐ不安になってしまう」が一瞬で消える方法』
マンガ=森下えみこ
『マンガでわかる「すぐ不安になってしまう」が一瞬で消える方法』
マンガ=森下えみこ

無意識のうちに無線LANのように、脳同士がコミュニケーションをとっているので、緊張の場合と同じように不安も他人からうつってくることがあります。

この「脳のネットワーク」は意識しなくてもいつもつながっており、自分にとって悪い情報も勝手に流れ込んできます。そうして周りの不安を自分の不安としてとらえてしまうと、自分自身に対してネガティブな感情を抱きやすくなるのです。

■不安のあまり自分にダメ出しして、体調を崩すことも

すぐ不安になってしまう人は、ちょっとしたことで自分にダメ出しをしてしまい、そのダメ出しのせいでおなかが痛くなることがあります。

そして、ダメ出しをして腸にダメージを与えると、さらに不安になりやすくなります。

その不安を解消しようとダメ出しをすればするほど、腸にダメージを加えることになり、「ちょっとしたことで不安が止まらない!」という悪循環になっているのです。

『マンガでわかる「すぐ不安になってしまう」が一瞬で消える方法』
マンガ=森下えみこ

一方で、腸の機能が整ってきたら、「不安になることが少なくなった」という例もあります。

とあるクライアントさんが「小麦製品や乳製品など、腸に負担をかけてしまう食べ物を控えて、運動をコンスタントにするようになったら、不安がなくなっていた」と話してくれました。

「自分のダメ出しが止まらない!」と思っていますが、腸のせいでダメ出しをさせられているだけ、とも言えます。そして、腸自体が修復されれば、ダメ出しは止まる。

自分にダメ出しをして、腸にダメージを与えてしまうのは、自己免疫が暴走している可能性が高く、「ダメ出ししてしまうのは、自分の考え方の問題じゃない」と思うだけでも、かなり不安になりにくくなります。

自己免疫は本来、自分自身を守るために働いてくれています。

自分を責めそうになったとき、「『自己免疫ちゃん』が私を守ってくれている」と思うと、自然と暴走が止まり、腸にダメージを加えなくなって、腹痛になりにくくなる、というケースが見られます。

私たちを苦しめている不安についても、「自己免疫ちゃんと同じように、わたしを守ろうとしてくれるだけ」と嫌わずに接してあげるだけで、かなりストレスが軽減されるでしょう。

『マンガでわかる「すぐ不安になってしまう」が一瞬で消える方法』
マンガ=森下えみこ

■あえて「考えない」ことで不安はしぼんでいく

不安を長時間抱えていると、「このまま悪くなってしまうのかも」などと、どんどんネガティブな方向に考えてしまいがちです。

『マンガでわかる「すぐ不安になってしまう」が一瞬で消える方法』
大嶋信頼『マンガでわかる「すぐ不安になってしまう」が一瞬で消える方法』(マンガ:森下えみこ、すばる舎)

こういうときは、いったん思考をストップしましょう。「この不安は私のものではない」「不安は私を守ろうとしているだけ」と考えてみると、いつの間にか現実の世界が見えてきて、「全然不安になる必要なんてなかった!」となり、本来の自分のままで生きられるようになります。

不安なことが起きるたびに、頭で考えて解決しようとしていた人も、暗示を唱えて不安から自由になってみると、「不安になったり、考え込む必要なんてまったくなかったんだ!」と実感できるはず。

そう、いままでいろいろと考えていたことはすべて妄想だったんです。

『マンガでわかる「すぐ不安になってしまう」が一瞬で消える方法』
マンガ=森下えみこ

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森下 えみこ(もりした・えみこ)
イラストレーター/マンガ家
静岡県生まれ。コミックエッセイのほか、書籍や広告、雑誌などのイラスト、マンガを手がけている。著書に『マンガでわかる「いつも誰かに振り回される」が一瞬で変わる方法』(すばる舎)、『40歳になったことだし』(幻冬舎)など多数。

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大嶋 信頼 心理カウンセラー/株式会社インサイト・カウンセリング代表取締役
米国・私立アズベリー大学心理学部心理学科卒業。ブリーフ・セラピーのFAP療法(Free from Anxiety Program)を開発し、トラウマのみならず多くの症例を治療している。カウンセリング歴25年、臨床経験のべ9万件。著書にシリーズ累計30万部突破の『「いつも誰かに振り回される」が一瞬で変わる方法』『「すぐ不安になってしまう」が一瞬で消える方法』(以上、すばる舎)など多数。

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(心理カウンセラー/株式会社インサイト・カウンセリング代表取締役 大嶋 信頼)

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