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肥満や老化に直結する「糖化」をブロックできるお勧め食材と食べ方のコツ

プレジデントオンライン / 2020年5月10日 11時15分

※写真はイメージです(写真=iStock.com/kertlis)

■老化物質「AGE」が肌の老化と肥満を招く

ここ数年、老化の原因として注目されている「糖化」。これは体内に取り込まれた糖がタンパク質と結びついて体温で熱せられ、タンパク質が劣化する現象をいいます。

糖化によって劣化したタンパク質は、老化物質「AGE(終末糖化産物)」となって体内に蓄積され、カラダのあらゆる部分の老化を加速させます。なかでも肌のタンパク質にAGEがたまるとコラーゲンが変性し、シワやたるみを引き起こします。

また、AGEは肥満の原因になることもわかっています。体内にAGEがたまると、お腹の脂肪細胞が肥大化。内臓脂肪が増え、お腹がぽっこり出る原因となります。さらに、AGEが増えると腸内の乳酸菌が減って悪玉菌が増加。その結果、メタボや糖尿病が引き起こされます。

そしてなにより、AGEは「女性の大敵」。女性ホルモンの働きを低下させます。女性ホルモンには内臓脂肪型肥満や糖尿病の発症を抑える働きもあるため、AGEによって女性は太りやすくなるのです。

このように肌を老化させ、肥満を引き起こすAGEを抑えるには、ふだんの食事を見直すことが最大のポイント。まずは出来合いの弁当、ファストフード、ベーコンやハムといった加工肉、高温で調理するステーキや唐揚げなどAGEを多く含むものを毎日食べたり、1度にたくさん摂ったりしないよう注意しましょう。

またAGEは、食後に血糖値が急上昇し、数値の高い状態が続くことが頻繁に繰り返されると大量につくられます。食事の際は糖の吸収を緩やかにする食物繊維が豊富な食材を多く摂り、血糖値の上昇を緩やかに。さらに、糖化を防ぐ働きのある野菜や果物を適量、生で丸ごと食べると糖化にストップをかけられます。

糖化をブロックする食べ方のコツ

■働く女性こそスローフードを心がけて

日本人は長い歴史のほとんどを、貝や魚、野菜を食べて生きてきました。そのため海の幸や野菜を中心とした食事が、私たちのカラダに合っているといえます。理想的なのは、みなさんのおばあちゃんが若い頃に食べていた食事。一方、おばあちゃんが知らないような新しい食べ物の多くは、栄養価が低いわりに糖質や脂質を多く含み、カロリーリッチで糖化を引き起こす原因となります。

魚介類や野菜中心のバランスの良い食事を毎日続けることは、とても大変だと思います。しかし、自身の健康や環境に気を配り、日々の食事をスローフード化していくことも、キャリアアップをめざす女性にとって重要な要素のように思えます。

とはいえ、すべての食事を根こそぎ変える必要はありません。まずは、できることから始めていきましょう。例えば、焼き肉はAGEの吸収を抑えるキノコと一緒に食べるなど、食材をうまく組み合わせてみてはいかがでしょうか。

そして、できれば毎日、体重計に乗って。体重が増えていたり、メイクをするときに肌の調子が悪かったりしたら食習慣を見直す。すると美肌も理想の体形も手に入れられますよ。

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山岸 昌一(やまぎし・しょういち)
内科医・医学博士
昭和大学医学部教授。「AGE」に関する研究でアメリカ心臓病協会最優秀賞、日本糖尿病学会賞を受賞。「AGEを抑え、老化を防ぐ方法」についての啓発活動も行っている。

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(内科医・医学博士 山岸 昌一 イラスト=蛯原あきら 写真=iStock.com)

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