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休園・休校で「イライラが止まらない夫婦」に知ってほしいこと

プレジデントオンライン / 2020年5月5日 11時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/PeopleImages

外出自粛要請や休園・休校により、子どもと家で過ごす時間が増えている。その結果、育児疲れに悩む家庭も多い。教育専門家の小川大介氏は「子育ては大切だが、自分たちの心身の健康も大切だ。夫婦のすれ違いを防ぐには、『私たち』という言葉を使うといい」という――。

※本稿は、アベナオミ著、小川大介監修『子どもを叱りつける親は失格ですか?』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。

■子どもじゃなくて「夫にイライラ」していた

『子どもを叱りつける親は失格ですか?』より
『子どもを叱りつける親は失格ですか?』より
『子どもを叱りつける親は失格ですか?』より
『子どもを叱りつける親は失格ですか?』より
『子どもを叱りつける親は失格ですか?』より
『子どもを叱りつける親は失格ですか?』より
『子どもを叱りつける親は失格ですか?』より
『子どもを叱りつける親は失格ですか?』より

■ベクトルを合わせる魔法の言葉「私たち」

『子どもを叱りつける親は失格ですか?』より
『子どもを叱りつける親は失格ですか?』より
『子どもを叱りつける親は失格ですか?』より
『子どもを叱りつける親は失格ですか?』より

■「大丈夫」と言ってしまうのはSOS

夫に「大丈夫…」と言ってしまうのは、妻なりのSOSですよね。でも男性は非常に単純なので、言葉通りに“シャットダウン”として受け取ってしまう。ただでさえギリギリだったのに、逃げ道も断たれてしまった妻はさらなる不安の底に陥っていきます。

「今まで何度かやってみたけど…あの人は無理です」
「もう夫には期待しないって決めたんです」

そういうママの声を数えきれないほど聞いてきました。

逆に、男性側の立場から考えてみましょうか。

息子の幼少期、僕はよくパパ友たちと飲み会をしていたのですが、30分もすれば奥さんのグチ大会です(笑)。

■「知識の問題」として伝えると頑張れる

「手伝いたいのに、妻は“大丈夫!”と拒否して余計にイライラされちゃうんだよね」
「とにかくすぐ怒る。なぜ怒っているのかもわからないし…」

こういう話が非常に多い。そのとき、僕はたいてい

「あー、わかる、わかりますよ。でも、それは僕たちの知識不足なんだよなぁ」

と返していました。

「奥さんがくどくど怒るってことは、それだけ頼られているってことなんですよ。そこは『よし任せろ!』って感じで応えてあげる方がええんやろうねぇ」
「突然怒り狂うってことは、奥さんはギリギリまで頑張る人ってことやと思うなぁ。日ごろからもうちょっと注意して様子見ててあげた方がいいよ。父親の自覚はあんねんから、支える夫もできるって」

あくまで知識の問題として、必要な部分に的を絞って伝えます。そうすると男性は頑張れるからです。パパたちは納得しつついつも

「それならそうと言ってくれたらええやん! 本気でわからんかったわ」と言っていましたね(笑)。

■「あなたと私→私たち」に格上げ

今、日本で子育て真っ最中のご夫婦は、こういう内情がほとんどなのかもしれません。

アベナオミ著、小川大介監修『子どもを叱りつける親は失格ですか?』(KADOKAWA)
アベナオミ著、小川大介監修『子どもを叱りつける親は失格ですか?』(KADOKAWA)

時代による変化はあると思いますが、実際、多くの女性には「自分の夫は頼らせてくれる人、成熟している人であってほしい」という価値観があるのではないでしょうか。「なのに、うちの夫は!」と期待を裏切られる…そこから夫婦のすれ違いも始まるように思います。

そこで見直してほしいのが、二人の関係性。恋人同士の時は「あなたと私」でも充分でしたが、怒濤の日常生活を共にする夫婦であり父母となった今だと、ちょっと脆い。だから「あなたと私」から「私たち」に格上げするんです。これだけで、ほとんどの子育て世帯は夫婦の風通しがぐっとよくなると思います。二人の土台には、お互い結婚するほど大好きで、大切に思う気持ちがあるのですから。

忘れてはいけないことは、今の夫婦の関係が、お子さんにとって“育った環境”になることです。穏やかで余裕のある子、粗暴でキレやすい子、人をうらやみ恨んでばかりの子…それは後天的な環境が大きく左右すると思います。

家族構築も“プロジェクト”ですから、ちょっとした情報共有がカギです。例えば、改まった話をする時ほど、LINEを使ってみてください。帰宅後にじっくり話せる機会をうかがうのではなく、先に「帰ってから~と…について話す時間が欲しいな」と“アジェンダ”を送る。そして「私たち~」で話し合う。お互い(特に女性)がモヤモヤする時間が減るだけで、関係は非常にスムーズになるものです。

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アベナオミ イラストレーター
宮城県出身、宮城県在住。日本デザイナー芸術学院仙台校でイラストを学ぶ。08年よりイラストレーターの仕事を本格化。イラスト担当著書に『被災ママ812人が作った子連れ防災手帖』『ご当地グルメコミックエッセイ まんぷく仙台』『マンガでわかる!妊娠出産はじめてBOOK』(KADOKAWA)、『被災ママに学ぶちいさな防災のアイディア40』(学研プラス)など多数。東日本大震災を経験し、子育て世代の防災の大切さを伝える活動がライフワーク。2016年に防災士の資格を取得。2男1女の育児に毎日奮闘中。

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小川 大介(おがわ・だいすけ)
教育専門家・「かしこい塾の使い方」主任相談員
京都大学在学中より大手塾で看板講師として活躍後、中学受験プロ個別指導塾を創設。6000回を超える面談を通して子どもが伸びる秘訣を見出す。受験学習はもとより、幼児低学年からの能力育成や親子関係の築き方指導に定評があり、幼児教育から企業での人材育成まで幅広く活躍中。『1日3分!頭がよくなる子どもとの遊びかた』(大和書房)『頭のいい子の親がやっている「見守る」子育て』(KADOKAWA)、『ドラえもんの国語おもしろ攻略 国語力をきたえるカタカナ語』(小学館)、『親も子も幸せになれるはじめての中学受験』(CCCメディアハウス)など著書多数。中学受験情報局「かしこい塾の使い方」

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(イラストレーター アベナオミ、教育専門家・「かしこい塾の使い方」主任相談員 小川 大介)

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