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ツイッターで600万回再生「背中を丸める魔法のポーズ」のコツ

プレジデントオンライン / 2020年7月20日 11時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/South_agency

肩こりや腰痛などを直すにはどうすればいのか。パーソナルトレーナーの鈴木孝佳氏は、「スマホやパソコンを長時間使用したり、身体を動かさなかったりすると姿勢が悪くなり、身体が不調になる。姿勢を正しくするには『背中を丸める』ことが重要だ」という——。

■身体の調子が悪い人の共通点

在宅勤務が増えると、気になるのが身体を動かさない生活。職場に行くために駅まで歩く、階段を上る、電車内でつり革につかまって立つなど、これまで何気なく行っていたことが運動につながっていました。毎日習慣化されることで健康の維持には大変重要な役割を果たしていたのです。

肩こり、腰痛、頭痛、不眠などの身体の不調を訴える多くの方が、「一日スマホやパソコンで作業をしていた」「一歩も家から出ないで座り続けていた」など身体を動かさない生活を送っています。

猫背でスマホやパソコンに向かっている姿勢は頭が正しい位置から約10センチ前に出ている状態になり、頭を支えるためにおおよそ15~18キロの負担が首や肩にかかります。これは5歳児一人分を首に載せながらパソコンに向かっているようなものなのです。肩や首へ大きな負担をかけ、肩こりの原因になります。

また、長時間デバイスに向かうことで背骨も悲鳴を上げています。健康的な背骨は、首は前向き、背中は後ろ向きにカーブし、腰は再度前向きになりS字を描くようにカーブをしています。しかし、私がサポートしているお客さまの大半は背骨カーブのバランスも崩れていることがわかりました。

また、背骨と同様に、長時間の座ったままの姿勢だと肋骨(ろっこつ)がつぶれ、肺の拡張バランスが悪くなり、次第に横隔膜の機能が低下します。

横隔膜が正しく機能しないと、呼吸のパターンが乱れ、浅く早く呼吸をするように。すると、肩や腰、背中といった体の他の部位で呼吸の機能を補おうとして猫背やストレートネック、反り腰など悪い姿勢の原因につながります。

■今すぐできる姿勢のチェック方法

姿勢をチェックすることで、あなたの肋骨が今、正しい位置にあるのかがわかります。リラックスした姿勢で壁に背中とかかとをつけて立ってみましょう。

1 頭と肩が壁についているかチェック
壁に背中をつけて、頭が壁にラクにつき、首と壁の間に指2本くらい入れたOK。頭が壁につかない、肩が壁につかない人は猫背の状態です。

2 腰と壁の間の隙間をチェック
背中とお尻を壁にくっつけ、腰と壁の隙間は手のひらが入るくらいになっているでしょうか。腰と壁の間が開きすぎている人は反り腰の状態です。

リラックスした姿勢で壁に背中とかかとをつけて立ってみましょう

頭と肩が壁につき腰と壁に手のひらが入るくらいの隙間ができれば、肋骨に歪みはない状態です。

■「背中を丸める」と正しい姿勢ができるようになる

無理に背中をシャキッとさせたり、背筋の筋力アップをしても、姿勢の悪さが改善されることはありません。猫背を治そうと思って背中をそらせるトレーニングをするとさらに反り腰を助長することにもなるのです。姿勢を改善させるためにまずは「背中を丸める」ストレッチをして、肋骨の歪みを正すことが大切になります。

「背中を丸める」ストレッチは、脇の下にある前鋸筋(ぜんきょきん)などを強化しながら、背中を丸めて横隔膜の機能を改善します。

鈴木 孝佳『全人類、背中を丸めるだけでいい』(講談社)
鈴木 孝佳『全人類、背中を丸めるだけでいい』(講談社)

背中を丸めるといっても、背中を丸める=猫背ではありません。

猫背は本来、働くべき筋肉がお休みをし、代わりに別の筋肉が働きすぎた状態。肩が前に出て背中が丸まって見えますが、実は腰は反っていることがほとんどです。また、肋骨も開きすぎて呼吸が乱れている人が多いのが特徴です。対して、背中を丸めるストレッチは、腹横筋や内腹斜筋、僧帽筋(そうぼうきん)下部繊維を意識しながら背中をググッと押し上げるようにします。背中を丸めることで肋骨の歪みが正され、正しい姿勢ができるようになり横隔膜の機能が改善します。

では背中を丸める代表的なストレッチをやってみましょう!

■ツイッターで600万回動画再生されたストレッチ

1 腕を壁につける
壁から20センチ程度離れ、足はこぶし1つ分開いて、まっすぐに立ちます。肩とヒジが水平になるようにして、腕が下がらないようにしましょう。

腕を壁につける

2 背中を丸める
ヒジから先を壁につけたまま背中を丸めます。脇やすねに力を感じながら、5秒かけて息を口から吐き切り、5秒息を止めたあと、5秒かけて鼻から息を吸う呼吸法をします。これを4回繰り返しましょう。

背中を丸める

■体の土台から整えるので生活のパフォーマンスが上がる

このストレッチは体をじっと動かさずに、呼吸を整え、腹筋を感じることで効果が上がります。地味な動きのため、スカッとするなどの達成感はありませんが、姿勢改善や不調改善には科学的に立証されるほど効果が期待できます。

運動をするのなら、やみくもに自己流トレーニングをするのではなく、科学的根拠に基づいた体の土台を整えるストレッチをしてみてください。1回1分、この魔法のストレッチを毎日の習慣にすることで、肩がこる、首がこる、腰が痛い、不眠など、現代人が抱えている不調が改善し、生活や仕事のパフォーマンスはぐっと上がるのです。

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鈴木 孝佳(すずき・たかよし)
パーソナルトレーナー
1986年生まれ。姿勢&不調改善の専門家。スポーツトレーナー養成の専門学校を卒業後、地域振興事業として地域の健康増進に携わる。その後、治療院でスポーツ障害や慢性疼痛疾患の治療を学ぶ。2010年にフリーランスのパーソナルトレーナーとして独立。「変形性膝関節症」「腰痛」などの不調改善を中心に年間1500件のレッスンを行う。2019年に会員制ジム「ビーストイック」のヘッドトレーナー兼CTOに就任。脳神経学、機能解剖学、運動生理学、栄養学に基づいた身体改善の提案を行っている。「背中を丸めるストレッチ」はTwitterで48万件のいいね、10万リツイート、600万回動画再生され話題を集めている。

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(パーソナルトレーナー 鈴木 孝佳)

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