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SNSで暴言を吐く「かわいそうな人たち」が幸せでありますように

プレジデントオンライン / 2020年10月17日 9時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Tero Vesalainen

YouTubeチャンネル『大愚和尚の一問一答』が人気の大愚元勝氏は、三法人七事業の経営者でもあるという異色の僧侶だ。「仏教は仕事や実生活にも役立つ、世界最高の知恵だ」という考えから、仏教で人生を変える方法を配信している。「嫌いな人への嫌悪感は、慈しみに変えられる」と説く大愚和尚の真意とは――。

※本稿は、大愚元勝『人生が確実に変わる 大愚和尚の答え 一問一答公式』(飛鳥新社)の一部を再編集したものです。

■心ないクレームに「愛語」が効く

生きていれば、心ない言葉を投げかけられることもあるでしょう。

仕事中に「さっさとしろ、こちらは客だ」という大きな態度を取られることもあります。日頃のストレスをぶつけるかのように、横柄な物言いをする人もいるでしょう。

たとえこちらに非がなくても、頭を下げなければならないことは少なくありません。それが度重なれば、さすがに傷つくし、嫌になっちゃいますよね。

「なぜ、そこまで言われなきゃいけないんだ」と怒りが湧いてくるかもしれません。こんなときに役立つのが、道元禅師の「愛語(あいご)」です。

愛語とは相手が耳にして気持ち良い言葉を使うことなのですが、これは上辺の言葉遣いの話ではありません。愛語の使い方や愛語の持つ力をきちんと理解して話せば、自分の心持ちも、周りの人との関係も改善していくという教えです。

■「徳がない人はかわいそうと憐みなさい」

愛語とは衆生(しゅじょう)を見るに、先ず慈愛の心を発し、顧愛(こあい)の言語を施すなり、慈念衆生猶如赤子懐(じねんしゅじょうゆうにょしゃくしおも)いを蓄えて言語するは愛語なり、徳あるは讃(ほ)むべし、徳なきは憐れむべし、怨敵(おんてき)を降伏し、君子を和睦ならしむること愛語を根本とするなり。

これは道元禅師の書かれた『正法眼蔵(しょうぼうげんぞう)』に登場する一節です。現代語訳すると、こんな意味です。

愛語とは誰に対してもまず慈愛の心を持ち、愛のある言葉を発することだ。
命あるすべての人に、親が赤ちゃんを慈しむような愛を持って言葉を発しなさい。
徳のある人に出会ったら讃え、徳がない人に出会ったらかわいそうだと憐れみなさい。
敵の怨みを解きほぐすのも、人格者にその善き心を自覚させるのも、愛語の力なのだ。

私はこの一節がすごく好きで、法要でこのお経を読むたびに、「自分もちゃんと愛語を使えているか」と再認識します。

■嫌な上司の赤ちゃんの頃の顔を想像してみる

赤ちゃんに憎しみを抱く大人はいません。あなたに対して失礼なことを言ってくるクレーマーがいたとして、その人がよちよち歩きの赤ちゃんだったとしたら?

気まぐれで指示がコロコロ変わり、現場を混乱させる困った上司が、もしもようやく言葉をしゃべれるようになった幼い子どもだったとしたら?

「まあ、赤ちゃんなんだから仕方がないか」と許せるんじゃないでしょうか。

携帯電話を耳にあてる赤ちゃん
写真=iStock.com/c8501089
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/c8501089

今度、困ったことを言ってくる人がいたら、それがスーツを着た五〇歳の男性でも、お化粧が濃い怖そうなおばさんでも、「この人は赤ちゃんの頃、どんな顔をしていたのかな?」と想像してみてください。

その上で、本当に生まれたばかりの赤ちゃんを抱っこしているかのように、話を聞いたり、声をかけてみてください。

人間関係で悩む人からは、「あの人は上から目線だからムカつく」という相談をよく受けますが、抱っこされた赤ちゃんの上から目線なんて、かわいらしいもんです。

幼き心を持った大人は多いもの。上から目線に、させてあげなさい。その代わり、あなたは上も下も包み込む、大いなる目線でいてください。

■あなたの志を知らない人の非難はスルー

私のところには「僧侶がYouTubeとは、落ちたもんだ」「覚(さと)りも開いていない生半可な坊主が、偉そうに説教か」といった誹謗中傷が時々寄せられます。一般人にも仏教関係者にも“アンチ大愚”はいるでしょう。

悪口、陰口、中傷は影のようなもの。光があれば、影が生まれます。何かを言えば反論があり、何かをすれば非難される。それが人間の社会です。世の中の全員に評価され、理解されるということはありえません。

こうした誹謗(ひぼう)中傷に対して、私が決めているルールがあります。それは、誰が言ったかによって受け止め方を変えること。

私のことを理解し、いつも応援してくださる方、自分では気がつかないことを注意してくださる方に「大愚さん、それはおかしい」と苦言を呈された場合は、しっかり受け止めて反省します。逆に私の生活や志をよく知りもしない人に何か言われたところで、動じる必要もないですし、実際に動じません。

■悪意は投げつけた本人に返っていく

「汚れのない人、罪のない人、清らかな人を害(そこな)えば、その愚者にこそ悪は戻る。逆風に投げた微塵(みじん)の如く」とは、ダンマパダ(法句経)に登場するお釈迦様の教えです。

「汚れも罪もない心の清らかな人に対して、悪口、意地悪、危害を加えるようなことがあれば、加えた人自身にその悪意が降りかかる。まるで向かい風にゴミを投げつけたときのように」という意味です。

お釈迦様のおっしゃるとおりだと思います。自分が正しく生きていれば、誰かからの誹謗中傷を気にする必要はありません。

ところが、相手が投げたゴミを、悪意を持ってまた倍返しすれば、今度は倍になって自分に戻ってくる。仏教は頭ごなしに「悪口を言われても耐えなさい」と言っているわけではなく、因果の法則を説いているんですね。

誰に何を言われようと、後ろめたいところがなければ聞き流せばいい。でも、自分に自信がない人は、「あんなことを言われた」「私が間違ってるのかな」と、悩んでしまうのです。そこで、誹謗中傷を受けたときに怒ったり、落ち込んだりすることがないよう、普段からお勧めしたいのが慈悲の瞑想です。

■「かわいそうな人」の幸せを願う

次の四つの言葉を自分の中で繰り返してみてください。

私の嫌いな人々、そして私を嫌っている人々が幸せでありますように。
私の嫌いな人々、そして私を嫌っている人々の悩み苦しみがなくなりますように。
私の嫌いな人々、そして私を嫌っている人々の、願い事がかないますように。
私の嫌いな人々、私を嫌っている人々にも覚りの光が現れますように。

自分が好きな人や、自分のことを好いてくれる人の幸せなら、誰だって自然に願えます。でも、自分が嫌いだし、自分のことを嫌っている人の幸せを願うのは難しい。

大愚元勝『人生が確実に変わる 大愚和尚の答え 一問一答公式』(飛鳥新社)
大愚元勝『人生が確実に変わる 大愚和尚の答え 一問一答公式』(飛鳥新社)

幸せを願うどころか、「許せない」と腹を立てて、「いつかひどい目に遭わせてやる」と恨んだりします。

でも、ちょっと考えてみてください。

ネットでも実生活でも、いつも他人を批判し、悪口を言っている人というのは、実はかわいそうな人たちではありませんか? 自分が満たされていて、やりたいことに夢中な人は、他人を中傷している暇なんてありません。

かわいそうな人たちのために、慈悲の瞑想をしてみなさい。効果は保証します。

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大愚 元勝(たいぐ・げんしょう)
佛心宗大叢山福厳寺住職、(株)慈光グループ代表
空手家、セラピスト、社長、作家など複数の顔を持ち「僧にあらず俗にあらず」を体現する異色の僧侶。僧名は大愚(大バカ者=何にもとらわれない自由な境地に達した者の意)。YouTube「大愚和尚の一問一答」はチャンネル登録者数29万人、5400万回再生された超人気番組。著書に『苦しみの手放し方』(ダイヤモンド社)、『最後にあなたを救う禅語』(扶桑社)、最新刊としてYouTube「大愚和尚の一問一答」のベスト版として書籍化した『人生が確実に変わる 大愚和尚の答え 一問一答公式』(飛鳥新社)がある。

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(佛心宗大叢山福厳寺住職、(株)慈光グループ代表 大愚 元勝)

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